出版社内容情報
ねずみのピナは、自分の目の前から突然姿を消した大切なひとを探している。誰もが一度は経験するであろう、かけがえのないひとの喪失を描いたこの作品は、著者の実体験から生まれた悲しく切ない物語。
内容説明
ある日、何も言わずに姿を消してしまったピナの大切なひと。そのひとは、お星さまになって彼女を遠くから見守っているといいます。「わたしのお星さまはどこ?」ピナは、かつてふたりで訪れた場所を必死にさがしますが、そのひとは見つかりません。そして、夜空に輝く星たちから告げられた衝撃の事実とは…。かけがえのないひとの喪失を、主人公はどのように受け止め、乗り越えていくのか、いっしょに見守ってください。
著者等紹介
刀根里衣[トネサトエ]
1984年、福井県生まれ。2007年、京都精華大学デザイン学部ビジュアルコミュニケーション学科卒業。2011年、イタリアで絵本作家としてデビューしたことを機に、ミラノを拠点に創作活動を行っている。2012年と2013年にボローニャ国際絵本原画展に入選。2013年は同原画展において国際イラストレーション賞を受賞し、原画を絵本化した“El viaje de PIPO”(『ぴっぽのたび』)は、世界で高い評価を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
173
時間調整のため、日本橋の丸善で読みました。刀根里衣、初読です。大判絵本に美しい絵、満天の星空が輝いていました。ストーリーはシンプルですが、悲しみがほのかに伝わって来ます。子供も大人も刀根里衣ワールドに浸れる素敵な絵本です。2017/06/06
やすらぎ
163
大切な存在、その哀しみは忘れようとしなくていいから。その思いを大切にしていて。無理せずに感情の流れるままにいて。誰もが周りからの温かな思いで支えられていることを感じられる、安心が生まれてくる絵本。刀根里衣さんはメッセージ性の強い癒しの言葉とやわらかな絵を溶け合わせて、読者のこころに届けてくれる方。すべてのページが水中を浮遊するような感性で描かれている。それはどこへ着地していいのかわからない世の中だからかもしれない。それなのに、星を見つめると不安が消えていく。今宵も夜空にはおだやかなおもいで星が輝いている。2025/03/16
mocha
114
とても大きな本なので、仕掛けがあったり細かく描きこまれているのかと思ったら、とてもシンプルだった。美しい色が大きな画面いっぱいに広がり、包み込まれるよう。大切な人を失った悲しみを、優しく癒やしてくれる本。絵が本当に綺麗で、いつまでも眺めていたくなる。2017/11/09
馨
110
刀根さんの絵本。相変わらず絵がファンタジーな感じで可愛いです。大切な人がいなくなって星を探しにいく話。『わたしはあなたが生きていたあかし』って言葉が、すごく良いですね。今までに失った大切な人たちが生きた証しに自分がなっていると思うと、生きる意味を見いだせるし何だか強くなれます。2017/06/11
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
84
86/100点 大判サイズの素敵な表紙に誘われて手に取った作品。かけがえのない人の喪失を静かに受け止めて乗り越えていく主人公のネズミのピナの心の動きが、刀根さんの素敵な絵と共に見事に描かれています。切なさもありますが心温まる物語も素晴らしく、それを表現する絵も幻想的で非常に綺麗で、刀根さんのことがより好きになりました。いつまでも眺めていたい作品ですね2018/01/13
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