出版社内容情報
万葉びとになりきった「体感訳」でスラスラ読める!
『万葉集』研究の第一人者が、歌の意を汲んでその気分を訳す独自の「体感訳」を用いて、36の名歌を初心者にもわかりやすく紹介。令和の由来となった「梅花の歌」序文と代表歌も詳しく解説。今、最も斬新な万葉集本!
内容説明
切ない恋、望郷、家族愛。現代人の心に相通じる名歌を、初心者にもわかりやすく紹介。令和の由来となった「梅花の歌」序文と代表歌も詳しく解説。万葉びとになりきった「体感訳」でスラスラ読める!
目次
第1章 恋のうた、別れのうた
第2章 家族のうた、くらしのうた
第3章 やまとの国のうた
第4章 春のうた
第5章 夏のうた
第6章 秋のうた
第7章 冬のうた、新年のうた
著者等紹介
上野誠[ウエノマコト]
1960年、福岡県生まれ。国学院大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。現在、奈良大学文学部教授(国文学科)。博士(文学)。専攻は「万葉文化論」。第15回上代文学会賞、第7回角川財団学芸賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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aika
43
昨年のNHKラジオ『文学の世界』で、軽妙な語り口に思わず聴き入った上野誠先生の万葉集講義が懐かしくなりました。直訳ではない、歌詠みたちの感情をストレートに乗せて歌に込められた思いを紐解く「体感訳」がすごく面白いです。特に好きな歌は先生と同じで、遣新羅使へと旅立つ夫を思い妻が詠んだ「君が行く海辺の宿に霧立たば我が立ち嘆く息と知りませ」。万葉びと独特の季節の感じ方、そして今の私たちと変わらない思いに触れられる豊かな万葉集は、日本の宝物だと感じました。あとがきの、上野先生のお母様が残した言葉にも心惹かれます。2020/12/06