内容説明
砂漠の道、そして草原の道をわたって遙かなるローマに至った壮大なシルクロードの旅は、再び長安を目指し残されたもうひとつのシルクロード“海の道”に船出する。本書は、地中海から紅海、インド洋、そして東南アジア沿岸、中国沿岸へと“シルクロード・海の道”をたどり東西交易と文化交流の歴史をさぐる冒険とロマンに満ちた大型記行ドキュメントである。
目次
海底からの出発(地中海に挑む;シリア人間模様;謎の“船が沈む”;文明を育てた海;未知と神秘への挑戦;消えた海洋帝国;よみがえる古代船)
ナイル・熱砂の海道(壮大な旅再び;中東最大の都市カイロ;ナイル讃歌;ナイルから紅海へ;紅海の古港;現代の砂漠越え)
シリア沖沈船の発掘
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
13
1988年発行、日本放送出版協会の単行本。海のシルクロードシリーズ。航路で中国と地中海が繋がったのは意外と早かった。そういえば安敦の使者が日南に来た、って世界史に出てたなぁ。中国南部は航路での交易が始まって発展しだしたんだと密かに思っている。それはともかく地中海は古くから船による交易が盛ん。紅海に出るかペルシャ湾に出るかは政治的状況によるらしい。海上交易の要衝(すなわち港湾)は軍事的要衝なために取材拒否が多いとのこと。陸のシルクロードは都市だからそうではないが、こちらは大変そうだ。2024/01/15