出版社内容情報
総理に瓜二つの容姿をもち、そのものまね芸を得意とする売れない舞台役者に持ちかけられた極秘指令とは…。人気作家・中山七里が描く、予測不能なポリティカル・エンターテインメント小説!
内容説明
総理の“替え玉”にされた売れない舞台役者が国民の怒りと願いを代弁する。圧巻の予測不能な展開!読み終えた後の爽快感は必至!人気作家・中山七里が政治の世界をわかりやすく、感動的に描いた、ポリティカル・エンターテインメント小説!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年生まれ、岐阜県出身。2009年、『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞、翌年デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
zero1
405
政治は青い理想?それとも妥協?理屈か感情か?首相の急病で瓜二つの三文役者、慎策が代役に。味方は官房長官と旧知の准教授。経済政策や震災復興予算の流用など政治を学べる作品。後半はアルジェリアでの日本大使館占拠事件で大混乱。人命は地球より重い?テロリストにより3時間にひとり殺され、しかも生中継される現実に慎策はある決断をする。ありえない話ではあるが、政治が何のためにあるかを考えるには必要な作品だと私は評価したい。政治家は党や保身ではなく国民の役に立て!そして言霊を磨け!から揚げはイタリアンより美味しい?2019/08/05
Yunemo
401
これ面白かった。全体的には、あまりにも荒唐無稽で、馬鹿馬鹿しくて。でも、細部にわたって現実感がひしひしと感じられます。政治の世界の実態がよく見えてきます。初当選時の己の政治理念を現実にしようと思う気概が、理想と現実の狭間で揉まれるうちに、初志を忘れて薄汚れていく様。現実に起こりつつある出来事、トップの決断時、これらの場面にピリピリとした感情が沸き立ってきます。ところで死去した人物はどちらにしたんでしょう。政治の世界で表現してるけど、企業の中でも、一般的な組織の中でも、現実にあること。なんだかホッとして。2015/09/13
青乃108号
368
荒唐無稽。言ってしまえばそれまでだが、有無を言わさない話しのテンボ。何しろ冒頭では総理の物真似で笑いを取っていた芸人が、僅か30ページ目で総理大臣の任についてしまうのだ。そんな馬鹿な。ご都合主義。そのように【キネマの神様】は思い切り貶した俺だけど、この本はそうしたくはないな。日本もいつ戦争に巻き込まれるかわからない状況の昨今、憲法9条と平和主義について考えさせられる本。そして思う。選挙に行こう。ちゃんと考えて、投票しよう。2022/05/09
れみ
356
売れない役者で総理大臣真垣統一郎とそっくりな容姿を持つ加納慎策は総理の急病により替え玉を演じることになり政治家と官僚の世界に渦巻く様々な不条理そして大事件に直面し闘うお話。VSテロの辺りで「月光のスティグマ」とリンクしてたんだなとようやく気付いた。替え玉だろうと本物だろうとこんな総理大臣はあり得なさそうだと思いつつも熱弁に心が揺さぶられスカッとした。面白く興味深かった。モデルになっているであろう政治家の人の顔や最近見たドラマのことなんかも頭をよぎったけど^^;2015/11/08
takaC
314
そんな話は無かろうて、と思いながら読み出したけど、読み終わったときにはこんなこともあるかもね、と思っていた。2017/10/14