内容説明
女学校に給費生として入学し、関東大震災や戦争を乗り越え、戦後、日本で初めて『赤毛のアン』を翻訳した村岡花子。アンの数々のエピソードと不思議な縁でつながる花子の波瀾万丈の生涯を、アンの世界を交えて描く大人のファンタジー絵本。
著者等紹介
わたせせいぞう[ワタセセイゾウ]
1945年生まれ。コミック作家・イラストレーター。早稲田大学法学部卒。第33回文藝春秋漫画賞を受賞。神奈川大学特任教授
村岡恵理[ムラオカエリ]
1967年生まれ。作家。「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」主宰。成城大学文芸学部卒業後、雑誌の記者として活動。一方で、翻訳家の姉・美枝とともに祖母・村岡花子の書斎を保存、蔵書や資料の整理にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
57
連ドラはあまり観たことがありません。だけど赤毛のアンは幼い頃に読んだ大切な本。翻訳者の村岡さんのことは、たまにチラリと観るドラマで何となく知ってることと、その頃特集で組まれていた番組などで少しは知りましたが、やはり連ドラ観ておけば良かったかな?と激しく後悔してます。かなり劇的な人生だったのですね、そしてとても強くて素敵です。わたせさんの絵は懐かしいですね。色鮮やかな絵本に村岡さんとアンのお話が重なって綺麗な一冊です。2014/11/30
とよぽん
50
大人に絵本を紹介する企画、その準備のために読んでみた。1893年生まれ。英語を学び、翻訳を通して日本の文化や文芸に新しい風を吹き込んだ女性だと思った。関東大震災、太平洋戦争と激動の大正・昭和の時代に志を持ち続け、13年もの年月をかけて『赤毛のアン』を世に送り出した。これぞ偉業としか言いようがない。英語とカナダ人女性の先生・・・花子にとって人生を決めた出会いだった。2021/11/16
くぅ
41
朝ドラは見ていなかったけれど、なんとなく気になっていた村岡花子と赤毛のアンの物語。絵本の作りになっていて、簡単に読むことが出来る一冊。短い中でも村岡花子の生涯をさらりと追うことが出来るし、わたせさんの絵も可愛らしかった。2016/11/02
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
41
朝ドラ『花子とアン』が大人気だが、一度も見た事がなく、見ようとも思わないのに、絵本なので魔がさしたように手に取った。文は花子の子孫・村岡恵理、絵はわたせせいぞう。なんとまあ鮮やかな絵だろう。魅了された。平成から見ると古臭いはずの明治大正が実に綺麗だ。さすがわたせせいぞう。恵理さんの文章も長すぎず短すぎず丁度良い。ものすごく波瀾万丈な人生ではないが、柳原白蓮との友情や不倫の恋も描かれている。なんだか女っていいなぁ…という気にもなった。本が好きな人間にはなんだか羨ましいような嬉しくなるような人生だ。2014/07/02
ごへいもち
39
とてもステキな本でした。母が大好きだった「赤毛のアン」、私も何度も読みました2015/02/10