内容説明
名もなき若者は、その時「龍」になった。幕末史の奇跡と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末屈指の経済人・岩崎弥太郎の視線から描く、オリジナル作品。土佐から江戸、そして世界へ。龍馬の行くところ、時代が怒涛のように動き始める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
48
この物語は、明治十五(1882)年に三菱財閥の創始者である郵便汽船三菱社長・岩崎弥太郎が、取材に来た土佐の土陽新聞の記者、坂崎紫瀾(しらん)に維新を目の前にして三十三才で亡くなった坂本龍馬のことを語ります。九才の泣き虫の龍馬が、岩の上から川に飛び込む場面から始まります。川に飛び込めずに岩の上で泣く龍馬。大きくなり世の中を知りたくて、剣術が強い龍馬は、剣術修業の名目で江戸は、千葉周作の北辰一刀流の千葉道場へ出て行く。そこにペリーの来航。2025/02/08
紅香
27
ペリー来航。それは日本中の一人一人が自分の存在意義を迫られる出来事だった。龍馬もまた、どう生き抜くか考えあぐねていた。。2010年の大河ドラマ。岩崎弥太郎の回想から始まる設定はワクワクするほど楽しい。特殊な身分差別があった土佐藩。当たり前の冷遇に慣れきった下士。耳を貸さない上士。攘夷派と開国派。煮えたぎった収まり切れない感情のうねりが頂点に達する。人の心を動かすのは何であろうと、常に考えてた龍馬の原点がこの章にある。『わかっちゅうがは、喧嘩じゃ変えられんゆうことぜよ。憎しみからは何も生まれん』第II章へ。2018/03/01
sora
19
ドラマを見て久しいのですが、龍馬ゆかりの地にいったので、今度は本で読んでみました。後編もよまなくっちゃ。激動の日本、困難もあったけれど、夢も希望も志も強く持てた時代です。2013/11/09
古古古古古米そっくりおじさん・寺
10
一昨年の大河ドラマのノベライズ。福田靖は脚本で、この本は実際は青木邦子という人が書いている。このドラマを一年間見たので、懐かしいシーンに沢山再会した。活字化されたこれを読むと、『龍馬伝』が『汗血千里の駒』『竜馬がゆく』『おーい!竜馬』の末裔である事をつくづく思う。いかにもノベライズらしい文章だが、ドラマ内の龍馬の名言に勇気付けられ、武市半平太の辛さは身につまされる。岩崎弥太郎には元気を貰う。日本人が坂本龍馬というキャラクターに託しているものは、なかなか素敵だと思う。知っている話だが、続きが読みたい。2012/02/10
jupiter68
5
読んだあ。ドラマのノベライゼイションなので深みはない。感動という意味では、「竜馬がゆく」などとは比較にならないけど、ドラマの映像から受けた印象を再び味わうことができたと思う。早く次を読みたい。2011/12/03