内容説明
伝統に傾きながら現代との接点で生きる人々―時代の波に揺らがない、ルーマニアの小さな村の生活をリアルに描く。
目次
1 中世の香りをまとう人―衣の世界
2 村人の元気をつくるエネルギー―食の世界
3 木の文化を生きる―住の世界
4 土に生き土と呼吸する―農の世界
5 伝統に寄り添って暮らす―儀礼と信仰
6 楽天家たちの人生観―呪術と結婚
7 人生の最後を飾る通過儀礼―弔いの文化
8 たゆとう時代の中で
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドロレス
1
ペレストロイカ期、東欧革命少し前のルーマニアの田舎の小さな村の生活が写真入りで詳しく書かれていてとても良かった記憶が
人民の指導者
1
ルーマニア最北端の山岳地帯にあるマラムレシュ県は、今でも中世とほとんど変わらない文化や風景が見られることで人気を博している。本書はそんなマラムレシュの習俗を、衣食住と冠婚葬祭を軸に描く。キリスト教と土着信仰が融合した中世的な小宇宙の中での美しい暮らし、だが一方で資本主義経済システムの下位に組み込まれ、故にユダヤ人に対する虐殺も起こった。そんな悪い側面もちゃんと書いているのは良い。夏はマラムレシュを是非訪れたい。2011/06/19