内容説明
第一線の研究者27名が彼女の生きた時空を辿る。“日記”、“和歌”、“物語”と思想、を軸に作品を捉えた紫式部の総合研究。
目次
1 紫式部への扉(紫式部日記の冒頭文を読む;和歌という方法―『紫式部集』の憂愁歌をめぐって ほか)
2 紫式部日記の世界をひらく(『紫式部日記』の表現方法;紫式部日記の「日本紀をこそ読みたまふべけれ」について ほか)
3 紫式部集の世界をひらく(紫式部集と勅撰集―転位の有無という観点から;紫式部越前往還の道 ほか)
4 源氏物語の世界をひらく(「あはれ」小見―『源氏物語』「桐壷」巻・「幻」巻の美意識をめぐって;“遺言”“予言”私攷―源氏物語の表現を読む ほか)
5 紫式部論のために(紫式部、「倫子女房説」をめぐって―即自的存在者(外なる他者)と対自的意識(内なる他者)の狭間で
ある紫式部伝―本名・藤原香子説再評価のために ほか)
著者等紹介
南波浩[ナンバヒロシ]
1910年、京都府宮津市生まれ。京都帝国大学大学院修了。同志社外事専門学校教授、同志社大学助教授、同教授、同志社大学名誉教授。梅花女子大学教授。2000年6月29日永眠。享年91歳
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