内容説明
人は風景に身を寄せて生きる。風景は自然の風土の中に、そして人工的構築物としての都市と共に、歴史の重みの中で、凝縮された時間と空間の道標として人びとに記憶される。人びとの住まう場所としての都市、とくにヨーロッパ諸都市の風景を旅するなかで、“風景”と“人間”の係わりを文化社会学の視点からしなやかに描き出す、味読すべき好著。
目次
1 風景とはなにか
2 都市を旅する―秋のヨーロッパ
3 風景へのアプローチ―人間と時間と空間と
4 生きた詩、そしてパリ―都市の詩情と風景
5 風景的世界の展開―風土・人間・生活空間
6 風景を生きる