出版社内容情報
七年間の外国生活でめぐりあった十六匹の猫たちとの交流をドラマチックに描いた感動的な愛猫記。ポーランド庶民の人情もとらえた日本ノンフィクション賞受賞作!
内容説明
言葉も全然わからないままにポーランドに渡った著者にとって、黒猫チャルとの出会いは、この上ない喜びだった。チャルは、異郷の生活の中で友人のような存在となっていった。人なつこく、どこにでもついてまわるチャルを介して著者は次第にワルシャワの人々に溶けこんでいく…。猫を仲立ちにあるがままのポーランドを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょん
25
筆者がポーランドで過ごした7年間に出会い過ごした16匹の猫たちとの思い出。今まで読んできた猫本とはひと味違う、さすがポーランド。神保町の本屋さんでボロボロのシミだらけのこの本を見つけ、表紙の猫の可愛さに負け購入しました。この本に出会えて良かったなぁ、猫本棚に入れよう。お店のおじいさんが「おぉ、いい本だねぇ」と言いながら売ってくれたのも懐かしい。2022/02/11
ホレイシア
5
ネコ好き及び旅好きにお勧め。2008/01/01
宮永沙織
4
可愛い猫の装幀からは想像できない、旧ソ連時代のポーランドの共産主義を色濃く描いたエッセイ。16匹の猫の出逢いと喪失の物語でもありました。ゲットー跡地のマンションにワルシャワ大学で講師をしている夫とポーランドで住む筆者。三月事件をきっかけにポーランドを去ろうとする老夫婦。飼い猫を病院で安楽死させるまで、ずっと体を撫で話続けていた話や、鉄道病院の看護婦をしていたポーランド人の母と、満州、ハルビンなら大戦後引き揚げてきた息子さんの無国籍の理由なんかは読んでて辛かったです。共産圏の生活を肌で感じなから、動物を愛す2014/05/12
みるて
1
図書館の本 読了2012/01/07