出版社内容情報
今日呼ばれている「芸術」とは一体何か? 「芸術家」「作品」「独創性」といった芸術を支える概念は,一八世紀ヨーロッパにおいて誕生した.バークやカントら諸理論をにたどりつつ,この近代的な芸術観の特質を明らかにする.美やアートに対する私たちの思考そのものに変容を迫る芸術の概念史.
内容説明
今日呼ばれている「芸術」とは一体何か―。「芸術」という概念は、「芸術家」「作品」「独創性」などの諸概念とともに近代ヨーロッパに誕生した。これは「美学」という近代的学問の成立とも連関している。本書は、バークやカントらのさまざまな理論をたどりながら、この芸術観の根底にある逆説―自然と人為、伝統と革新などの価値が交叉するという逆説―をさぐり、私たちがいまだその内部にとどまっている「近代的」芸術観の意義を明らかにする。美やアートに対する理解そのものに変容を迫る芸術の概念史。
目次
プロローグ 芸術の誕生
第1章 創造
第2章 独創性
第3章 芸術家
第4章 芸術作品
第5章 形式
エピローグ 芸術の終焉
著者等紹介
小田部胤久[オタベタネヒサ]
1958年東京に生れる。1981年東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科、ハンブルク大学哲学科に学ぶ。1988年神戸大学文学部助教授。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部助教授
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