出版社内容情報
ゲーデルを筆頭に,多くの傑出した数学者や哲学者が誕生した20世紀.それぞれがしのぎを削り,優れた技法を開発し内容を深めることによって,論理学は「ロジック」へと発展していく――日本を代表するロジシャンが,自らの体験をふまえ,その生きた姿を語る.
内容説明
本シリーズは、ゲーデルの仕事を基点に20世紀の論理学の歩みを振り返り、公平な歴史認識のもとで、現代論理学の核となる概念や事実を立体的かつビビッドに解き明かそうという試みである。第1巻では20世紀のロジック全体を鳥瞰し、また日本を代表するロジシャンたちの案内で研究現場の様子を等身大に観る。
目次
ブールからゲーデルへ―20世紀ロジックの形成
第1部 ゲーデルと日本―明治以降のロジック研究史(高木貞治と数学基礎論―明治・大正期の先駆者たち;昭和初期の日本に届いたゲーデルの波紋;赤い本とそれ以後のゲーデル―大戦末期から1960年代まで;数理論理学のさまざまな発展―1970年代以降)
第2部 ゲーデルと哲学―不完全性・分析性・機械論(不完全性と分析性;人間と機械;ゲーデルと第二次大戦前後の日本の哲学)
第3部 ロジシャンの随想(プリンストンにて―私の基本予想とゲーデル;20世紀後半の記憶―数学のなかの構成と計算)
著者等紹介
田中一之[タナカカズユキ]
1955年生まれ。カリフォルニア大学バークレイ校博士課程修了。東北大学大学院理学研究科教授。Ph.D.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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