出版社内容情報
化学反応,燃焼,また発生生物学における形態形成の過程では,時間的な振動,自律的な空間パターンの発生,進行波の伝搬や相互作用など,さまざまな興味深い現象が観測される.これら特異性発現の過程を解明するための数理について,その基礎からていねいに解説する.
内容説明
ブラックホール、スパイク、粘菌胞子形成―特異性の発現に共通する数理構造とは?「スケーリング則」「自己相似性」の視点から非線形現象の解明にせまる。
目次
第1章 非線形熱方程式の解の爆発(反応拡散方程式と解の爆発;爆発の臨界指数 ほか)
第2章 反応拡散系に現れる点凝集現象(拡散誘導不安定化によるパターンの形成;単独半線形楕円型方程式の最小エネルギー解 ほか)
第3章 走化性モデルにおける集中現象(走化性と偏微分方程式モデル;解の集中減象に関する予想 ほか)
第4章 重力崩壊における臨界現象(非線形偏微分方程式系における臨界現象;重力崩壊における臨界現象とは? ほか)