感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
8
図書館にて。青色と男およびピンク色と女の関係について心理学・社会学による最新の知見を紹介したもの。ディシプリン的に、共時的にバイアスは存在するが、通時的には変化するので、本質主義批判には適しているが、あんまし有益な指針が得られるというもんでもない。男にピンクの下着を着せたら反発を感じるのか振る舞いがより男っぽくなった、とか、ピンク色のナース服は白や青よりも新米と思われるとか、そういうトリビアはおもしろかった。2025/08/22
小木ハム
6
人間はなるべく脳の負担を減らそうとする。私達が男子=青、女子=ピンクのイメージを無意識に持っているのは、その方が楽だからだ。本書ではそうしたジェンダーカラーは社会的・文化的に刷り込まれていくもの(単純接触効果)であることが示されている。本来、色の好みは内側から湧き出るものだから、性別にかかわらず多様な選択肢を残していこうよという考えだ。一方、自由で多種複雑なものは脳にとっては負荷(認知的経済合理性)にもなる。信号機を紫色に点灯させたければ、社会的な合意形成が必要だ。地道なすり合わせが求められる。2025/08/01
ganesha
3
80年生まれと82年生まれの社会心理学者2名による色とジェンダーの関係性。18世紀にはピンクは「「上品で洗練された」エリートが用いる色という認識で男女を問わず愛用」され、19世紀の乳幼児には「青い目やブロンドの髪には青を、茶色い目や髪にはピンクを合わせ」たり、現代の「男の子がピンクを嫌うのも、周りからの「女々しい」というレッテルを貼られないように、男らしさを主張する一種の代償」など、興味深く読了。ピンクシャツデー、もっと広まれば良いのに。2025/07/07
manabukimoto
2
なぜ「ピンクは女の子、青は男の子」なのか?という問いに対する社会心理学的な考察。 この概念は1920年くらいからで、比較的新しい考え。19世紀までは、むしろ逆。 赤ちゃん服、玩具界隈が、性別と色を固定化させ販売を促進させたかったのが一因。そもそも生まれたての時点で性別による色の嗜好はない。その一方で、もともとの性別と色が関係しているという本質主義の考え方も根強くある。 ジェンダー的な意味付けが明確なピンク/青を着ることで、性別役割を内面化させる。着衣認知理論。 多くの学びを得た。 同志社香里繋真館蔵書2025/11/24
skr-shower
2
他地区図書館本。一つ一つ決定しなくて良いように典型例で分ける。やりがちだが、男の子は案外赤もピンクも好きだし女の子も寒色系が好きだったりする。色々な場面で立ち止まって考えるべき。色黒で壊滅的にピンクが似合わない幼い時、母の買ってくる洋服に本当に困った…2025/08/10
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