出版社内容情報
本書は人間を対象とする脳科学の知見を一般読者と共有すること目的としている。技術開発や産業応用を見据えた脳のメカニズム理解について、人工知能による自然言語処理や学習や適応を支援する技術開発を紹介し、さらに人工知能の医療の応用、また、心の理解、倫理の問題まで幅広く紹介する、脳科学とAIの最前線。
内容説明
人間の未来はどうなるのか。一般の社会やビジネスの世界を大きく変える可能性を秘めている脳神経科学とAI(人工知能)はどのように私たちの生活を変えていくのか、研究の最前線にいる研究者が最新の知見をもとにわかりやすく解説する。
目次
1 脳の理解(人間の脳科学―現状と展望;人工知能による自然言語処理;学習や適応を支援する技術開発;精神医学と脳科学)
2 心の理解(食と香りの脳計測;志向性(意識)とロボティクス(心と体)―意識と無意識について考える
AIで脳から心を解読する―“ボトルネックとしての身体”とBMI)
3 技術と倫理(計算論的精神医学の可能性;百年後のテクノロジーと脳;脳科学の倫理と人間のゆくえ)
著者等紹介
酒井邦嘉[サカイクニヨシ]
1964年生まれ。1992年東京大学医学部助手、1995年ハーバード大学リサーチフェロー、1996年マサチューセッツ工科大学客員研究員、1997年東京大学大学院総合文化研究科助教授・准教授を経て、2012年より現職。同理学系研究科物理学専攻教授を兼任。専門は言語脳科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mim42
8
偉い先生達による緩い話かなと期待もせずに読んだが面白かった。川人のDecNeFにより嗜好や考えを外部操作する研究が印象深い。メタ認知AIの考え方は、別軸でLLMのCoT型プロンプトとして収斂進化している感あり。神谷のMLベースのマインドリーディングや脳書込みの話はSiFiだし確かに村上春樹「世界の終わりと…」の世界だ。神谷の「言語学的な仕組みがそのまま脳の中にあるわけではなく…中間的なグニャっとした…中間層の表現」なる言説は編者のチョムスキアン酒井とは折り合わなそう。信原氏はもしやLLMを知らない?2024/11/21
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