出版社内容情報
さまざまな主張や思想がぶつかりあう福祉の現場から、闘争や葛藤を通して社会と福祉のあり方を考える。
闘争の理論は社会学の主戦場のひとつである.貧困問題とそれへの抗議,当事者運動,認知症ケア,ターミナルケアなどにおける葛藤,東アジア社会における不平等とそれへの対抗など,さまざまな論争的テーマをとりあげる.博愛と受容の社会福祉論は,闘争と主張の福祉社会学へとその姿を変える.
I 闘争と葛藤の福祉社会学
1章 社会の闘争モデルによる福祉社会学・序説(副田義也)
2章 「当事者」研究から「当事者研究」へ(上野千鶴子)
3章 市民社会のグローバル化――同型化と多様性のせめぎあい(須田木綿子)
II 貧困と公的扶助における闘争
4章 生活保護しかなかった――貧困の社会問題化と生活保護をめぐる葛藤(岩永理恵)
5章 公的扶助訴訟の社会史――朝日訴訟と資源動員(菊地英明)
6章 ケースワーカーとクライエントの葛藤関係(副田あけみ)
III 運動とケアにおける葛藤
7章 障害者運動における親と子の葛藤について(杉野昭博)
8章 映像の中に見る認知症の人の「思い」――ぼけ・痴呆・認知症をめぐるケア実践の社会学(井口高志)
9章 緩和ケア病棟で働くということ(株本千鶴)
IV 東アジア諸国の福祉と闘争
10章 中国における都市部と農村部の福祉格差(鍾家新)
11章 北朝鮮国民の生活実態――その動向と韓国との比較(申榮全)
12章 変化する社会の不平等――闘争から協調、そして葛藤へ(白波瀬佐和子)
内容説明
生活保護、障害者運動、認知症ケア、緩和ケア、格差・不平等問題―闘争と葛藤のなかから生まれる声。現代社会と福祉のかかわりをみつめる新シリーズ・第2巻。
目次
1 闘争と葛藤の福祉社会学(社会の闘争モデルによる福祉社会学・序説;「当事者」研究から「当事者研究」へ;市民社会のグローバル化;同型化と多様性のせめぎあい)
2 貧困と公的扶助における闘争(生活保護しかなかった―貧困の社会問題化と生活保護をめぐる葛藤;公的扶助訴訟の社会史―朝日訴訟と資源動員;ケースワーカーとクライエントの葛藤関係)
3 運動とケアにおける葛藤(障害者運動における親と子の葛藤について;映像の中に見る認知症の人の「思い」―ぼけ・痴呆・認知症をめぐるケア実践の社会学;緩和ケア病棟で働くということ)
4 東アジア諸国の福祉と闘争(中国における都市部と農村部の福祉格差;北朝鮮国民の生活実態―その動向と韓国との比較;変化する社会の不平等―逃走から協調、そして葛藤へ)
著者等紹介
副田義也[ソエダヨシヤ]
1934年東京府生まれ。1959年東京大学大学院社会科学研究科修士課程修了。現在、筑波大学名誉教授、あしなが育英会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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