出版社内容情報
弱さ,不確かさから構想する,教育という営みの核.現在ますます注目される教育思想家ガート・ビースタが著した定評高い著書を待望の邦訳.教育における創造性,コミュニケーション,そしてそれらが教育のデモクラシー,複数性の政治学に合流してゆく条件を探究する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むぎ
2
5章のランシエール特に難しかった。が、強さや進歩への過剰な志向から自由になり複数性の政治を見いだそうとする「弱さ」というビースタのニュアンスさえつかめれば全体的には読みやすいほうかと。最後の小玉先生のまとめが大変鮮やかで助かる。2021/08/10
Go Extreme
1
創造性: 初めに,神は天地を創造された 創造の美しいリスク 弱さ,創造,善 教育の主体 主体性の倫理学 手ぶらの教育学 コミュニケーション: コミュニケーションとしての教育 意味の社会理論 教えること : 構成主義と教えることの目的 学習: 学習のポリティクス フーコーと侵犯の実践 解放: 解放の論理 解放と学校制度 デモクラシー: デモクラティックな教育と発達主義という問題 わざ: 置き去りの恐怖 教育の「学習化」 教育は何のためにあるのか 教育における判断と知恵 教育的に思慮深くなること2021/08/31
オオタコウイチロウ
0
デリダとランシエール。〈わざ〉としての教育は、やはりカント『判断力批判』に淵源・展望を探れるか。結論には100%賛成だが、だからこそ、第三世界の教育実践についての実証研究が必要だし、それができてこそ初めて、非フレイレ的な、筆者のいうデリダ脱構築的プラグマティズム/ランシエール「知性がそれ自身に従う」解放という要請が果たされるのではないか。「ランシエールが示唆しているのは、教師のいない学校、学校教師のいない学校ではない」1312024/07/22