出版社内容情報
児童虐待への社会的関心が非常に高まっている中で,どのような対応策が求められているのだろうか.児童相談所が保管する虐待相談記録をもとに,さまざまな領域の研究者が分析して,現場との橋渡しをおこなう.そのうえで,多職種連携のあり方や制度的基盤の改善策を提示する.
目次
児童虐待をめぐる動向と今日的課題
第1部 児童相談所における親子分離の実態(児童相談所に求められる親子分離の機能と手続き;一時保護後の親子分離を規定する要因―数量化した虐待相談記録とヒアリングデータを用いた考察;性的虐待ケースにおける親子分離の発生条件―csQCAによる検討;児童相談所の家庭復帰の可否はいかにして判断されるのか?―手探りの安全と保護者との対立;子どもの家庭から切り離しへの抵抗とその無効化―社会問題のワークとしての児童相談業務)
第2部 関係機関との連携(幼稚園・保育所等との連携の様相―「見守り」における困難と課題;虐待相談記録にみる児童相談所と学校との連携;ケース記録における経済状況の記載の詳細化について―児童相談所と市町村の連携の視点から;施設職員の視点からみた連携の課題)
今後の児童虐待対応に向けて
著者等紹介
遠藤久夫[エンドウヒサオ]
国立社会保障・人口問題研究所所長。社会保障審議会会長
野田正人[ノダマサト]
立命館大学産業社会学部教授
藤間公太[トウマコウタ]
国立社会保障・人口問題研究所社会保障応用分析研究部室長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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