出版社内容情報
人口減少と高齢化が進み,先行き不透明感が漂う中で「自己責任」が叫ばれる時代.日本に住む人すべてに,貧困転落の危機が迫ろうとしている.貧困は,もはや豊かな国のごくごく小さな問題,では済まされない.格差論議の中でも見落とされがちな現実に,経済分析を通じて迫る.
内容説明
いま日本社会には、過去の時代のように餓死する人々が多数存在するわけではない。しかし、高齢化、雇用の不安定化、低経済成長、社会保障の弱体化などを背景に生活困窮者が増え、現代の「貧困」は深刻化している。この国の未来を憂い、貧困撲滅を訴える著者による、貧困問題の経済分析・政策提言の決定版。
目次
第1章 日本の貧困の歴史
第2章 先進国の貧困
第3章 日本の貧困―1990年代以降の変化
第4章 生活保護制度の貧困削減効果―公的年金制度との比較
第5章 “貧困との戦い”における最低賃金の役割
第6章 人々は貧困をどのように捉えているのか―所得分配の価値判断に関する実証分析
第7章 所得格差の拡大と貧困
第8章 社会的排除とベーシック・インカム構想
第9章 生活の質と貧困―相対的剥奪が生活満足度に与える影響の実証分析
第10章 岐路に立つ日本社会―変容の中で貧困問題にどう取り組むか
著者等紹介
橘木俊詔[タチバナキトシアキ]
1943年生まれ。小樽商科大学卒、大阪大学大学院、米ジョンズ・ホプキンス大学大学院修了(Ph.D.)。京都大学大学院経済学研究科教授
浦川邦夫[ウラカワクニオ]
1977年生まれ。慶応義塾大学商学部卒、京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科博士課程3年(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ぴろし
MADAKI