出版社内容情報
ローマ法研究者が法を法たらしめている政治システムの成り立ちをギリシャ・ローマに遡って究明.分析のための道具概念を綿密に説明したうえで『イリアス』『オデュッセイア』等のテクストを通して,「政治」概念成立のプロセスを再構成し,ポリスの成立を跡づける.
目次
1 パラデイクマ(パラデイクマ;パラデイクマの分節(articulation)とヴァージョン ほか)
2 ジェネアロジー(ジェネアロジー;テリトリー上の人的組織の枝分節(segmentation) ほか)
3 テリトリー上の人的組織の「分節」とディアレクティカ(テリトリー上の人的組織の「分節」、その概念;ディアレクティカ ほか)
4 政治的パラデイクマ(ネクロポリス;都市中心の形成と宗教 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
77
政治学というと、私は丸山政治学というものを頭に浮かべてしまいます。この本は政治の成立と書かれている標題にもあるように、政治が成立する歴史的な経緯やあるいは政治哲学的なエッセンスあるいは抽象論という感じがしました。かなりむずかしく、理解できたのは半分も行きません。2017/08/05
Haruka Fukuhara
7
何が書いてあったんだろう。専門に近い分野でこんなに難解な読書をしたのは久しぶり。この本の内容と関連しているのかいまひとつわからないが、そういえば近代立憲主義の成立以前は何がその代替的な役割を担っていたのだろうと思った。宗教が絡んでくるのかな、という気はするけれど。2017/07/03
check mate
2
とんでもない本を読んでしまった感じだ2017/06/12
check mate
1
爽やかなまでに何も分からなかった。2016/04/24
たーぺー
1
第1,2章では考察方法の検討と概念整理がなされており、読み進めるうえで必要になるのでまとめておくのが吉。第3章はギリシア神話に全く門外であることから、ひたすら砂漠のようであった。その分、第4章はオアシス(?)に感じられた。第3章が絶望に感じられたら、先にこちらを触りの部分だけでも読むのが良さそう。この手の本は索引が重要であると思われるが、その評価能力がないので、それに関してはさっぱり。ホッブズあたりがこの手の考察方法の始原なんだろうか(あるいはそれもまた神話?)三部作の残り二作は未読のうえでの雑感。2015/07/30