出版社内容情報
日清戦争を機にアジア進出の道を歩み始めた日本。その版図は、いかなる動機や勢力、前提のもと、どのような過程で拡大したのか?――日清戦争からワシントン会議閉幕まで、帝国拡大の原因とメカニズムを政治指導者や外交当局の構想・論理・決定に焦点を当て大胆に解き明かし、近代日本の外交と対外政策の真相に迫る。新たに「補論 近代日本外交における公正」「増補新装版に寄せて」を加え、およそ50頁の大幅増補。
内容説明
帝国拡大の力学。日清戦争からワシントン会議まで、帝国拡大のメカニズムを政治指導者や外交当局の構想・論理・決定を通じて解き明かし、近代日本の外交と対外政策の深層に迫る。復刊にあわせて大幅増補。
目次
序章 近代日本外交と帝国の拡大
第1章 日清戦争
第2章 日清戦後外交
第3章 日露戦争
第4章 韓国併合
第5章 辛亥革命と第一次世界大戦
第6章 第一次世界大戦後の外交
終章 なぜ版図は拡大したのか
補論 近代日本外交における公正―第一次世界大戦前後の転換を中心に
著者等紹介
佐々木雄一[ササキユウイチ]
1987年東京都生まれ。現在、明治学院大学法学部准教授。専攻:日本政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
16
近代日本の版図拡大を、外交官の行動原理や政治指導者の構想、内閣としての決定とその前提となる理論を捉えながら論じている。外交の原則は、「利益」「正統性」「等価交換」。対外政策の決定過程を、関係者間での書簡、通信記録、外交文書等から詳細に分析し、帝国の拡大が総じて政府内の合意形成を経て進められたと論建て。又、この増補版では、補論として「公正」をキーワードに日本外交を考察しており、既存の秩序の外にある正義を求める議論枠組みとその展開は、まさに現代においても示唆的である。2025/09/16
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