出版社内容情報
幕末における立憲政治論から民撰議院論争,国会開設運動を経て,元老院・諸参議・政党・民間等のさまざまな憲法構想をとりこみながら明治立憲制が成立するまでの過程と明治立憲制の構造的特質を解明することを主眼として,日本近代政治史を概観する.
目次
第1章 明治立憲制の理解と評価をめぐって―研究動向と問題点
第2章 幕末における立憲政治論―加藤弘之『鄰艸』を中心に
第3章 明治初年の立憲政治の理念と構想
第4章 民撰議院設立の建白と民撰議院論争
第5章 国会開設運動
第6章 「藩閥政府」と元老院の国憲案
第7章 諸参議の憲法意見と政府部内の対立
第8章 大隈の憲法意見と明治14年の政変
第9章 自由党と立憲改進党
第10章 岩倉意見書と私擬憲法における立憲政体構想
第11章 伊藤博文の憲法調査
第12章 宮中改革と華族制度・内閣制度の確立
第13章 明治憲法における君権主義と立憲主義(1)―天皇の地位と権限
第14章 明治憲法における君権主義と立憲主義(2)―帝国議会の地位と権限
第15章 明治立憲制の運用をめぐって