感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
serene
9
第二次世界大戦の始まりと決着、植民地諸国の独立、冷戦時代の幕開け、ベトナム戦争の終結までが収められています。この辺りまでくると歴史を過去と言い換えることも可能なのかも。振り返るのは辛いがなかったことにはできない、知らないではすまされない。常に顧みている必要はないが忘れてしまってはいけない。文中、昨年読んだバオ・ニンの『戦争の悲しみ』からの抜粋がありました。あまりにも歴史に無知な自分を恥じて読み始めたこの全集、得た知識が小説を読むのに役立つのは喜ばしく、またこんな風に心に残っている小説との再会は感慨深い。 2013/01/22
sine_wave
6
第二次世界大戦が始まった1939年のドイツのポーランド侵攻からヴェトナム戦争の終了までの歴史である。歴史とは言え1942年生まれの小生にとって生きてきた前半の出来事である。そういった観点から読み進めてみた。あれはそういった事情だったのか、そんな見方もあるのかと。2023/03/24
訪問者
3
概略が分かっているだけにスラスラと読み進めることができた。1939年9月のナチス・ドイツ軍のポーランド侵攻に始まり、1975年4月のサイゴン陥落に終わる本巻は正に戦争の世紀の記録である。350頁のソンミ事件の写真が衝撃的。2025/04/09
takashi1982
2
執筆者はアメリカ現代史が専門の油井大三郎氏とベトナム現代史が専門の古田元夫氏である。どちらもこの時代における第一人者であり、アメリカ史並びにベトナム史の記述は読みやすく、かつ「なぜそうなったか」という背景まで分かる詳しさもある。難しいのは米ソ冷戦であるもう一方のソ連現代史の研究者がいないという事だろう。ただし、2人くらいがちょうど良いので、できれば巻を改めてそれに一冊あっても良かったと思う。ソ連史研究の新書~専門書の中間くらいの本があると良いと思った。あとアフリカも少なくこれも別の本が必要だろう。2015/01/20
シン
2
20世紀は戦争世紀と言える。WW1・WW2という人類史に類を見ない大量殺戮が行われた。その事象が濃縮された時間を400頁ほどにまとめており、各政府の思惑や困惑が知れて面白く読めた。学校の歴史の授業では、WW2を集中して学ぶためそれら以外の歴史を知ることは少ないと思う。しかし、本書はWW1や中国の共産化への動き、米ソの冷戦及びベトナム戦争、朝鮮戦争まで多岐に渡る。本書を読むと、改めて歴史というものは点と点の連続ということがわかる。A国が動けばB国が対応する、それに対しC国が・・・。現在を知るには過去を知れ!2012/06/27
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