目次
第1部 戦争と革命の中国(中華民国の成立;戦勝国となった中国;国民革命の展開;南京国民政府の時代;抗日戦争、そして“惨勝”)
第2部 非暴力と自立のインド(南アジアの十九世紀―植民地とは何だろうか;二十世紀のインド―第一次大戦終了まで;ガンディー時代―第一次大戦終了から第二次大戦開始まで;インドから出て行け(クイット・インディア)運動
独立と国民国家の形成)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
serene
8
二部構成で、第一部「戦争と革命の中国」、第二部「非暴力と自立のインド」と題して、ふたつの大国が帝国主義のくびきを逃れ、近代国家建設への道をたどってゆく過程が記されています。 タイトルが表す通りにスタンスの異なる中国とインドの戦いの歴史は、こうして一冊の本として読むことで考えさせられるものが非常に多くありました。 とくに、インドにとっての “自由への道” という言葉の重さと “国家” の意味、そしてガンジーの思想のユニークさに、いま改めて強く興味がわいています。 2012/10/12
sine_wave
4
前半は中国の、後半はインドの第二次世界大戦の前後を表している。特に中国と日本の関係について、日本に対しての批判が手厳しい。また孫文、蒋介石及び毛沢東の関係に理解が深まった。インドに関してその独立の経緯、パキスタンとインドの分離について詳しく書かれている。2023/02/18
訪問者
4
第1部が中国、第2部がインドを巡る20世紀前半のアジア世界を扱う。日中戦争にもかなりのページが割かれており、この辺りはやはり同じ中央公論社の「日本の歴史」を読まなければと思いを新たにする。2023/01/03
がんぞ
2
晩年の孫文は容共になっていたから東京に相手にされず神戸で講演した。関税と消費税で財政が賄えるようになった昭和初期国民党政府。張作霖暗殺はやはり息子・学良の仕業と考えたほうが自然。蒋介石を監禁した西安事件以降、反日が顕著になるが“もっと大きな戦争”で勝利をつかむという戦略は共産党的。第二次上海事変を日本の派兵(20万)が悪いと書く。国民党軍は40万。どちらが仕掛けた?南京大虐殺を「30万は当時の人口からしてやや多すぎる」と書く…国共内戦はそれ以上の犠牲。インドも金本位制でルピーが高止まりして苦しんだ棉産業…2015/06/15
印度 洋一郎
2
日本の侵略に立ち向かう中国と、イギリスの植民地からの独立を目指すインド。片や武力で正面衝突、片や交渉で譲歩を勝ち取りながら進む。置かれた状況の違いが、自立に向かいながらも異なる歴史の歩みを作り出した。2010/01/05
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