目次
1 大洋の時代
2 衣食住の国際政治
3 ひとつの世界へ
4 ヨーロッパの生活革命
5 ヨーロッパの工業化とプランテーション開発
6 「パクス・ブリタニカ」の盛衰
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊
18
中国(東アジア)と欧州はなぜ差がついたのか、オランダがヘゲモニーを失った理由、イギリスの強さの秘密など、興味深い考察が幾つもあって面白い巻だった。2015/12/31
serene
5
「世界システム」という表現が繰り返し出てきます。 例えば、帝国主義における実践側を「中核」、分割支配される側を「周辺」、経済発展を享受する「中核」、原材料や労働力の供給者としての「周辺」、という具合に構成されたひとつのシステムとして近代世界の歴史を見てゆくわけです。 世界史における日本の位置についても改めて考えさせられました。 2012/07/11
sine_wave
4
再読。この世界の歴史シリーズの内では文章が読みやすい部類に入る。本は再読しても内容に新しい発見があるのは、読書の醍醐味だろうか。2022/12/21
がんぞ
4
衣食住のうち、戦争に関わるのは「住」のみであり、国の興亡は個々の戦争の結果よりも「食・衣」で経済的文化的優位を長期に持続するにあるというのが最近の歴史学の見方。英国海軍は海賊が起源。覇権国家となったオランダがイギリスに地位を奪われたのは人口が数百万しかなく国外“棄民”(相手からは植民)となる階層がなかった。英国産業革命で綿花を輸入し衣類にして売る加工貿易。アヘン戦争の必然性。ただ一人も英語を学ぼうとしない清官僚の独善。楽勝ではなく2年以上、莫大な戦費。その戦力誇示で日本を開国させられないか?英国対合衆国2015/07/25
訪問者
2
ウォーラーステインの近代世界システム論をベースに、15世紀から20世紀までの500年間のアジアと欧米世界の関係を考察するという、本シリーズでも異色の1冊。日本の開国にも多くのページが当てられており、興味深く読んだ。これはやはり、中公文庫の「日本の歴史」も是非読まなければ。2023/01/02
-
- 洋書
- Final Draft