出版社内容情報
ルネサンスからロココにいたる西欧絵画を集大成。原画の色調はもとより徴妙なニュアンスをも忠実に再現。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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ボッティチェリといえば多くの人がまず想起するのが「春」(203×314cm)と「ヴィーナスの誕生」(172.5×278.5cm)の2点だろう。他にも注目すべき名画は多いが、ウフィッツィでもやはりこれらは他を圧する存在感を示している。しかも描かれてから五百数十年を経ているにもかかわらず、幸いにも保存状態が頗るいい。それだけ当時から大事にされてきたことの証だろう。また、ボッティチェリの聖母マリアを見ていて思うのは鼻の存在感が大きいこと。ラファエロとの違いがここにあり、ボッティチェリのマリアは人間に近いか。2021/09/20