出版社内容情報
「苦しかったり、つらかったりするのは、あなたがちゃんと自分の心と頭で考えて、前へ進もうとしている証拠よ」
元エリートサラリーマンにして、今はドラァグクイーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。ここで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて――。
仕事一筋の40代キャリア女性へ「春のキャセロール」。
手料理を食べない中学生男子に「金のお米パン」など、心と身体があたたまる四つの物語。
10年愛され続ける名作が、ついに文庫化!
〈解説〉ドリアン・ロロブリジーダ
【目次】
内容説明
元エリートサラリーマンにして、今はドラァグクイーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。ここで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて―。仕事一筋の40代キャリア女性へ「春のキャセロール」。手料理を食べない中学生男子に「金のお米パン」など、心と身体があたたまる四つの物語。
著者等紹介
古内一絵[フルウチカズエ]
東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。2017年『フラダン』で第六回JBBY賞(文学作品部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥
76
(2025-190)商店街の裏路地に深夜にひっそりと営業するカフェ「マカン・マラン」。お店を営むのはドラァグクイーンのシャール。彼が作る身体に優しい夜食に癒されるのは、仕事に疲れたキャリアウーマンや突如ジャンクフードしか食べなくなった中学生など。美味しい食事というのは単に空腹を満たすだけじゃない、食べることによって荒んだ心も満たされる。映像化はされていないようだけど、連ドラにしても面白そう。シャール役は誰だろう?阿部寛が頭に浮かんできたのですが…。★★★+2025/12/11
えみちゃん
21
初読みの作家さん♬以前からず~っと気になってました。単行本が刊行されて何年も経っていたのでいまさら単行本を買うのも・・ってことで文庫化されることを待ってました。それにしても長かった・・。笑っ。元エリートサラリーマンでいまはドラァグクイーンのシャールさんが夜だけひっそりと開く夜食カフェ《マカン・マラン》そこは日々の生活に疲れたひとびとを旬の食材を使い滋養に満ちたお料理と食後にひとりひとりの顔色を見て処方するお茶で内側から整えてくれる隠れ家のようなお店です。どのお話もとてもよかったけど中堅キャリアウーマンの2025/11/27
kaoriction
15
嘘なく。自分に嘘なく生きよう。いつ終わるかわからない、残りわずかな人生だとしても。限りある人生だ。自分にだけは嘘つくことなく真剣に生きることを。10年愛され続けるシリーズ。気になっていた作品が文庫化されて本屋に平積みされていたので買った。10年の月日を感じない それぞれが抱える社会での葛藤、立場。普遍的だ。そこに注ぐあたたかくも強く優しいシャールの言葉。みんなそんなシャールの言葉に触れたくて読み、それが人気の所以なのだろうと思う。「当然よ。私たちは、なんだってできるのよ」。緩やかにじんわり浸透する言葉。2025/11/26
きあ
2
【図書館】とっても優しい気持ちになれる本でした。野菜多目のお料理はどれも美味しそうだけどそれ以上に作ってる人の愛情が溢れんばかり。それぞれの体質やストレスなどを考えながら作られる料理とオーナーの優しい一言で夜食カフェを訪れる人々はみんな癒されていく。こんなカフェ私もみつけてみたい。必然があればみつけられるかな?2019/05/22
dokusho_st
2
SNSで紹介されている方がいたので気になって呼んだ作品。 とにかく温かく優しさに溢れた物語でした。 きっと文庫本を待ち望んでいた人も多いのではないかと思いました。2025/12/09




