出版社内容情報
北海道で過ごした幼少期、上京と駆け出しの作家時代、参議院議員として世界をめぐった円熟期。
戦前・戦後の女性たちが憧れたエッセイストの生涯に舌鼓を打つ、珠玉の食エッセイ集!
内容説明
林檎は樹になったままがぶりとかぶりつき、苺は朝露に濡れたのをそのまま洗いもせず口へ入れる。鮭は漁れたてを素焼にして大根おろしをそえて―(本文より)。明治の札幌に生まれ、作家、そして参議院議員として激動の時代を駆け抜けた著者。その人生は多様な美食で彩られていた。芳醇なる記憶にあふれた名随筆集を増補復刊。
目次
お重詰
しらうお
さざえ
さくら餅
あくまき
夏日新涼
巴里の秋
はつ雪の日
七面鳥
年始
スメヨーボ
雪山の味
トレドのお菓子
マシマロ
口腹の欲
身欠鰊のあめだき
朝鮮あざみと菊芋と
朝食譜
日本のビフテキ
精進料理〔ほか〕
著者等紹介
森田たま[モリタタマ]
1894年北海道生まれ。1911年雑誌『少女世界』に投書した文章が認められ上京。小説家・森田草平に師事。1936年『もめん随筆』を刊行。随筆家として注目を浴びる。1962年、参議院議員に立候補し、当選。任期中は国語問題に取り組み、きもの博物館設立に奔走する。1970年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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