出版社内容情報
東京湾をのぞむ房総の小さな港町・金谷。
フェリーが発着するこの町を舞台に、平成三十年間に亘って描かれる、血が繋がらないひと組の親子の成長、そして、それぞれ秘密を抱えた人々の、出会いと旅立ち――。
胸にしみわたる、ノスタルジーを纏わせながら紡がれた心温まる奇跡の物語。晴木ワールドの真骨頂。〈解説〉徳井青空
内容説明
東京湾をのぞむ房総の小さな港町・金谷。フェリーが発着するこの町を舞台に、平成の約三十年間にわたって描かれる、血が繋がらないひと組の親子の成長、そして、それぞれ秘密を抱えた人々の、出会いと旅立ち―。胸にしみわたる、ノスタルジーを纏わせながら紡がれる、心温まる奇跡の物語。晴木ワールドの真骨頂。
著者等紹介
清水晴木[シミズハルキ]
千葉県出身。2011年、函館イルミナシオン映画祭第一五回シナリオ大賞で最終候補作に残る。15年、『海の見える花屋フルールの事件記―秋山瑠璃は恋をしない』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
25
東京湾を横断するフェリーが発着する小さな港町・金谷を舞台に、約30年にわたって紡がれる出会いと別れ、再生する物語を描く連作短編集。愛する妻、大好きな母を失った血の繋がらない父子。挫折し故郷に戻ったバレリーナと寄り添う書道の先生。映画好きの同級生に恋した女子中学生の決心。卒業式間近に親友となった二人の男子高校生。余命宣告を受けた元妻と数十年ぶりに偶然再会した男。彼らを見守るフェリー乗り場の総合案内係、成長する大輔を絡めながら描かれる物語はとても優しくて時を経て再び巡り合った家族の結末がなかなか良かったです。2025/02/27
愛書家
9
人生は出会いと別れを繰り返し、そんな連作です。出会いに一喜し、別れに一憂。その繰り返しなんです、人生は。暫し、僕は余韻に浸る。2025/04/12
陽ちゃん
4
千葉県富津市金谷の港を舞台にした連作集。そして一話ごとに、フェリーターミナルにある食堂「春風亭」の息子大輔が成長している(第一話では5歳だった彼が第六話では31歳に!)ので、彼の成長記録にもなっていますね。題名どおり、別れのシーンが多いですが、これも最終話でそれぞれの“その後”が明らかになり、みんないい方向に向かっていることが分かって良かったです。2025/03/17
サファイア
1
初作家さん。 第1話で既に泣きながら読んで、第5話で切なくも温かい気持ちになって、第6話では思わず吹き出してしまった。 物語を読みながら私も30年と言う時間旅行をした気分になった。2025/04/11
より
0
★★☆2025/04/22