出版社内容情報
日本史上の「悪人」24人を取り上げた評伝の大著『悪人列伝』から、「大河ドラマ」でも異彩を放った7人を選ぶ。著者は、情緒を排し史実(多くの史資料)に立脚した史伝を確立した作家。その背景には司馬遷『史記』をはじめとする中国史書への深い造詣があった。自らも大河ドラマ2作の原作者(「天と地と」「風と雲と虹と」)であった著者の人間的な史眼により、「悪人」たちが生き生きと甦る。
「本編の主人公兼家の生涯も、権力闘争以外には何も目ぼしいことはないのであるが、その手段が悪辣陰険をきわめているので、おもしろいのである」……藤原兼家
「(田沼は)大悪人ではなかろうが、結果的には大悪人とひとしいことをしたといえるであろう。人それぞれの好悪があろうが、こんな不潔な人間は、ぼくはきらいだ」……田沼意次
〈解説〉ペリー荻野
目次 *( )は、登場する主な大河ドラマタイトル
藤原兼家(「光る君へ」)
北条政子(「草燃える」「平清盛」「鎌倉殿の13人」)
北条高時(「太平記」)
日野富子(「花の乱」)
松永久秀(「麒麟がくる」)
徳川綱吉(「八代将軍吉宗」「元禄繚乱」)
田沼意次(「べらぼう」)
内容説明
藤原兼家から田沼意次まで。日本史上の「悪人」二十四人を取り上げた評伝の大著『悪人列伝』から、「大河ドラマ」でも異彩を放った七人を選ぶ。フィクションとしての小説とは異なる史伝を確立した著者が、情緒を排した筆致で、個性際立つ悪人たちの人間的な魅力を描き出す。
目次
藤原兼家
北条政子
北条高時
日野富子
松永久秀
徳川綱吉
田沼意次
著者等紹介
海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
1901年(明治34)鹿児島県に生まれる。26年(大正15)國學院大学を卒業。中学校の教員を勤めるかたわら創作活動にいそしむ。36年(昭和11)に『天正女合戦』と『武道伝来記』で直木賞を受賞。戦後は『蒙古来る』『平将門』『天と地と』『武将列伝』『悪人列伝』などの大作を発表し、歴史小説の世界に新分野を拓いて中心的存在となった。68年に菊池寛賞を受賞、73年、文化功労者に選ばれ、77年に芸術院賞を受賞した。同年12月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Ryoko