中公文庫<br> ぼくのミステリ・マップ―推理評論・エッセイ集成

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中公文庫
ぼくのミステリ・マップ―推理評論・エッセイ集成

  • 田村 隆一【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 434p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122073234
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C1195

出版社内容情報

一篇の詩を生むためには、
我々はいとしいものを殺さなければならない
これは死者を甦らせるただひとつの道であり、
われわれはその道を行かなければならない
――(「四千の日と夜」より)

『荒地』同人として鮎川信夫らとともに日本の戦後詩をリードした国際的詩人にして、早川書房の初期編集長兼翻訳者として海外ミステリ隆盛の基礎を築いた田村隆一(1923-1998)。
アガサ・クリスティの翻訳に始まり、「ハヤカワ・ポケット・ミステリ」の出発、「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」の創刊……その比類なき体験による、彼にしか語りえない数々の貴重なエピソードとユーモアは、詩(ポエジー)と戦慄(スリル)の本源的考察を通して、やがて21世紀の我々をも刺し貫く巨大な文学論・文明論へと至る――人類にとって推理小説(ミステリ)とは何か?

聞き書き形式でポーからロス・マクドナルドまでのクラシック・ミステリをガイドするロング・インタビュー(旧版『ミステリーの料理事典』『殺人は面白い』所収)を中心に、クロフツ『樽』やクイーンの四大『悲劇』といった翻訳を手がけた名作の各種解説、クリスティとの架空対談、江戸川乱歩や植草甚一にまつわる回想、生島治郎・都筑道夫ら元早川出身者との対談など、推理小説に関する著者の文章を単著初収録作含め精選し大幅増補した、まさに田村流ミステリ論の決定版。生誕100年記念刊行。

【目次】
Ⅰ クラシック・ミステリ・ガイド(インタビュー)
Ⅱ 訳者解説(F・W・クロフツ/アガサ・クリスティ/ジョルジュ・シムノン/エラリイ・クイーン)
Ⅲ エッセイ・対談(×生島治郎「諸君、ユーモア精神に心せよ」/×都筑道夫「EQMMの初期の頃」)
Ⅳ 資料編

〈解説〉
押野武志

内容説明

戦後詩の第一人者にして、早川書房の初期編集長兼翻訳家として海外ミステリ隆盛の基礎を築いた田村隆一。アラン・ポーからロス・マクドナルドまでの古典ミステリガイドを中心に、クリスティへの架空インタビューや名作解説など、推理小説に関する代表的な文章を精選。田村流ミステリ論の決定版。

目次

1(ぼくとミステリ―大いなる誤訳人生;ミステリは特別料理―味、知恵、ユーモア;ぼくの好きな料理―これがグルメの条件です)
2(F・W・クロフツ;アガサ・クリスティ;ジョルジュ・シムノン;エラリイ・クイーン)
3(金銭出納簿―江戸川乱歩;風呂の中のミツマメ―植草甚一;諸君、ユーモア精神に心せよ―対談・生島治郎;EQMMの初期の頃―対談・都筑道夫)
資料編

著者等紹介

田村隆一[タムラリュウイチ]
1923(大正12)年東京生まれ。詩人。明治大学文芸科卒業。第二次大戦後、鮎川信夫らと「荒地」を創刊。戦後詩の旗手として活躍。詩集『言葉のない世界』で高村光太郎賞、『詩集1946~1976』で無限賞、『奴隷の歓び』で読売文学賞、『ハミングバード』で現代詩人賞を受賞。ほかに『四千の日と夜』など。推理小説の紹介・翻訳でも知られる。1998(平成10)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アナーキー靴下

72
著者のエッセイはほぼ読んだことがなかったし、クリスティもダールも最近まで読まず、早川の編集長、翻訳者としての田村隆一はあまり知らなかった。神のパンとしてミステリに舵を切ったという著者のミステリ論は、あっけらかんとしつつも鋭く時代を見つめてきたことを窺わせる。民主主義は探偵小説を発達させる土壌、エンターテインメントは多様な目的を持つごちそうでそれにこたえられる社会が出てきた、ユーモアとは視点を変えることである意味苦いもの、等々、得心する言葉が多かった。笑える話も多いが、読みたくなったミステリも多数。2023/05/21

へくとぱすかる

48
戦後詩に大きな足跡を残した詩人は、早期のハヤカワ・ミステリにかかわり、ミステリの翻訳者、編集長としての功績は、実は想像以上のものだった。言及されているのは、ほとんど全部が今は翻訳ミステリの古典だが、出版の当事者として、また詩人としての視線から作品をとらえているので、これまで読んだことのないような感触があって、読み応え十分だった。クリスティとの架空対談とか、創作者としてのユーモアいっぱいである。笑いなどではなく、余裕をもった態度としてのユーモアは、多様性(と本格ミステリ)を容認できる民主主義だからこそ。2023/04/05

ハスゴン

33
もちろん故人の本なので、取り上げられている作品も古く新訳が出てきて見かける機会は少なくなりましたが、貴重な対談も読めて良かったです。ひっそりと発行されたので是非読んでみてください。2023/05/09

Inzaghico

15
早川書房で同僚だった作家の生島治郎との対談が、仲がいいから弾んでいるのが、字面のテンポのよさからも伝わってくる。先輩後輩なんて野暮なこと言わないのがいいよね。田村がしきりに強調する「ユーモアのセンス」は人生の苦さと表裏一体、っていうのは大事な要素だ。チャプリンの「人生はクロースアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」というのと相通ずる。ユーモアは、けっして何にも考えないで笑える「お笑い」ではない。2023/03/02

Susumu Kobayashi

7
作者独特の文明観がいい。対談で本質的なことを述べている。「だけどぼくは結局(中略)どういう環境におかれようとも、ユーモアのセンスを持つということよ。それが文明なんだから」(p. 356)。「むしろ日本の文学が近代性を持ってきたのは、我田引水かもしれぬが、戦後の探偵小説の普及にありますね。それから、そういう読者をつくったということ」(p. 358)。誤植らしいのが散見されるのが残念。解説→解読(p.77)、騎手→旗手(p.128)、予備軍→予備校(p.364)2023/03/12

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