出版社内容情報
慶長5年(1600)9月15日、中世から近世へ、豊臣から徳川へ、天下分け目の戦いが行われた。日本列島のすべてを巻き込んだ、この〝戦国のいちばん長い日〟は、一体どんな一日だったのか。家康の覇権確立への戦略を軸に、武将たちの権力闘争の実態を追究して、さまざまな野望が渦巻く東西両軍の人間模様を描き出す。15万の軍勢の激突を、臨場感を持って再現し、戦国乱世の時代像を24時間に凝縮する、迫真の歴史ドキュメント。
内容説明
慶長五年(一六〇〇)九月十五日、日本史の大転換点となった「戦国のいちばん長い日」は、一体どんな一日だったのか。合戦前夜から激闘の果てまでの二十四時間を克明にたどり、家康の覇権確立への戦略を解き明かす。文庫化にあたり、綱淵謙錠、津本陽との二つの対談を新たに収録。
目次
十四日午後七時 泥まみれの行軍―関ケ原でくい止めねば(石田三成)
午後九時 大津城危うし―降服するは武門の恥(京極高次)
十五日午前二時 寝所からの出撃命令―わしに勝てる奴があろうか(徳川家康)
午前三時 東山道の暗雲―しまった!しくじった(徳川秀忠)
午前四時 西軍の布陣ほぼ完了―よし、一蓮托生じゃ(大谷吉継)
午前五時 東軍戦闘態勢に入る―してやったり(黒田長政)
午前七時 嵐の前の静けさ―先駆は徳川直臣で(井伊直政)
午前八時 戦闘開始―敵には後続の兵なし(福島正則)
午前九時 狙われる石田隊―一命を捧げまつる(島左近)
午前十時 一進一退の攻防―今こそ恩義に報いねば(宇喜多秀家)〔ほか〕
著者等紹介
二木謙一[フタキケンイチ]
1940年東京生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。専門は有職故実・日本中世史。國學院大學教授・文学部長、豊島岡女子学園中学高等学校長・理事長を歴任。現在、國學院大學名誉教授。85年『中世武家儀礼の研究』でサントリー学芸賞を受賞。NHK大河ドラマの風俗・時代考証は「花の乱」から「軍師官兵衛」まで一四作品を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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