出版社内容情報
「この本は、そういった毎日のくらしの中で、算数や数学がどのように活用されているかということをわかっていただくために、私の思いつくいくつかの例をあげてみたものです」(著者)。絵や音楽など暮しのあちこちにひそむ数学を知れば、世の中の見え方がちょっと変わる。おもしろく読めて論理的思考法が身につく、12のレッスン。〈解説〉森田真生
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
85
本書が音楽の中に潜む数学的規則性を数式化して見せてくれたことで、人の心を魅了する音楽の謎に迫れた気になり、一人悦に入っております。ドレミファ…の隣り合う音が等比で変化することを初めて知りました。(学校で習っていたのかも…。💦)ある音を半音上げるには、その振動数を1.059倍すればよいそうです。なを、1.059の12乗は2。それを(1+0.059)の12乗は2と書き直せば、1を元金として年利(複利)5.9%で預けた場合、12年で元金が2倍になることを示しています。私の定期預金の利率を見直しました。2021/11/28
katsubek
29
なんと、60年近くも前の本である。ところどころに古めかしい表現が見られる。が、それがまた、楽しい。そのころの表記や表現、意識や常識を拾いながら読む。文系の人間でも楽しめる。ところもある。ふわっと読むのがよかろう。2020/07/06
tetsu
20
★3 矢野健太郎といえば40年以上も前に受験でお世話になった人です。まだ本をだしているんだと思って読んでみた。初版が2020年4月である。 中身の表現が古めかしいなぁ、などと感じながら読み終えると、1962年7月の日本放送出版協会刊のものを中公文庫として出版したものでした。 著者は故人となっていました。ご冥福をお祈りいたします。2022/03/17
柊
6
1962年に発刊された本の復刻。 とてもやさしく丁寧な語り口調で、算数・数学の豆知識を披露してくれる。昔習った初歩的なものばかりですが「習ったことがある」ことしか思い出せない体たらく……。 身近に活用している数学、英語での数の数え方、世界の変わった掛け算方法などが紹介されていて面白かった。音楽における音階、特に平均律がこんなふうに数学でできていたとは驚き。そういえばピタゴラスも音楽理論を提唱してたし、数学と音楽ってつながりがあるんだなぁ。2020/05/09
ともりぶ
4
今も昔も暮らしの中の数学は変わらないので取っつきやすい。桁の多い数字の数え方や遠近法や数字の落し穴など面白そうなことが書いてあるが、結局肝心な説明は頭に入らず雰囲気だけわかった気になった。2020/08/25