中公文庫<br> 東京五輪の残像―1964年、日の丸を背負って消えた天才たち

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中公文庫
東京五輪の残像―1964年、日の丸を背負って消えた天才たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122068407
  • NDC分類 780.21
  • Cコード C1195

出版社内容情報

1964年・東京オリンピック。日の丸という十字架を背負ったための曲折と波乱に満ちた選手人生の軌跡を追った衝撃のルポルタージュ。


日本が戦後からの復興ぶりを世界に示した1964年の東京オリンピック。戦後日本の一大イベントの大舞台に臨んだ選手たちは、国を背負い、人々の期待を担った輝ける星だった。彼らはその後の半世紀、いかなる行路を歩んできたのか。出場選手の軌跡を追うと東京オリンピックに参加した日本選手357人の中に4人の行方不明者がいた。日の丸という十字架を背負った選手たちは、オリンピック後の人生とどう格闘し、何を得たのだろうか。その後の選手たちを追った迫真のルポルタージュ。新たな最新取材の書下ろしを加えた一冊。

内容説明

1964年の東京オリンピック。戦後日本の一大イベントに臨んだ選手たちは、国を背負い輝ける星となった。しかし、参加した日本選手357人の中には、その後、4人の行方不明者がいた…。選手たちは人生と格闘し何を得たか。選手たちの生涯を追った迫真のルポルタージュ。

目次

1章 途切れた軌跡(普通の幸福論 吉村実(ホッケー)
勝たなあかん 渡辺寛(ホッケー)
早すぎたデビュー ハチ(ホッケー)
勝ち続ける難しさ矢沢昭一(フェンシング)
「恭子ちゃん」の向こう側に見える「自分」 山影武士(水泳))
2章 頂点という媚薬(ロケットスタート伝説 飯島秀雄(百メートル走)
「強さ」の臨界点 依田郁子(八十メートルハードル)
「8メートル」の十字架 山田宏臣(走り幅跳び)
「アマチュア精神」という生き方 君原健二(マラソン)
追いつき、追い越した後 遠藤幸雄 小野喬(体操)
五十にして志を立てた金メダリスト 桜井孝雄(ボクシング))

著者等紹介

西所正道[ニシドコロマサミチ]
1961年、奈良県生まれ。ノンフィクションライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

58
どうにも、やりきれない気持ちになりました。私たちは、無責任にもオリンピックに過大な期待を持ちすぎているのではないだろうか。依田郁子さん、君原健二さんの章では涙が止まりませんでした。誰のためのオリンピックなのだろう。日の丸を背負っているなんて、どんな意味があるのだろう。注目される種目には、必然的に権力が生まれる。そこには選手を優先とした考えではなく、利権という醜さが横行している。2020/03/20

わんつーろっく

15
単行本「五輪の十字架」から改題され24年たっての文庫化。今読んでも色あせない迫真のルポルタージュだった。東京五輪の後、連絡が取れなくなった元選手たち。頂点を知ったが故のその後の人生は、読んでいてぴりぴりする波乱万丈。オリンピックになると、俄然日本人であることを意識し(つかのまの愛国心?)応援し歓喜し涙し、メダルの色や数をことさら強調するマスコミに踊らされている、そう私を含めて。競技以外の友人、関心事はあるか、長い人生の中で競技生活をどう位置づけるかが大事なのだと、選手に寄り添った為末大の解説もいい。2020/08/22

ライアン

3
東京オリンピックに出場した選手たちのその後を追ったもの。それぞれが選手時代に抱えたプライドを持ったままうまく生きることができなかった人が多く取り上げられている。戦後20年も経たないうちに行われた自国開催のオリンピックに出場そた選手に対してのまわりの反応は現代とはまた違うのかと思っていたら解説の為末大さんが読んでて「わかる」という気持ちになったのは意外だった。スポーツ選手の引退後の人生はなかなか厳しいのだなと思った、それまでが煌びやかな時代を過ごしただけに。2024/09/07

しんさん

3
頂点という呪縛2023/02/22

タンク

2
運動音痴の雛形のような私が、よもや手にするとは。これもいだてんの余禄だなあと思うも、劇中では語られなかった(語りたかったことかもしれないですね)オリンピックにまつわる一面を垣間見られます。何者でもない自分でも言葉を失うほどの彼らの変転、苦悩、そして何人かが至ることの出来た新たな地平。 今出会えて心からよかった一冊です。何と元体操部の私がひときわ惹かれたのは、マラソンの君原健二さんの一編でした。円谷幸吉さんについても読んでみねばですね。2020/04/17

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