出版社内容情報
定年まで、あと四年――。長らく会社の花形部門で働いてきた吉岡だが、ここ数年はデータ管理の閑職についている。年齢なりに、体調ははっきりと怪しくなってきた。娘が就職して家を出た今となっては、妻の多恵子と共に静かに老いていくだけの毎日だ。ところが、近所に住む望月夫妻が二人とも入院したことから、状況が一変。彼らが飼っている老猫をどうするかを巡って、町内は大騒ぎとなる。望月夫妻が住むアパートの大家も、警官も救急隊員も生活支援課も、救いの手を差し伸べようとはしない。ある理由から、この猫を引き取ることができない吉岡と多恵子の選択は……。
誰もが身につまされること間違いなしの、ユーモアと愛情に満ちた人間ドラマ。
〈解説〉瀧井朝世
内容説明
定年まで四年―。吉岡の希望は、妻の多恵子と共に静かに老いていくこと。ところが、近所の老夫婦が入院したことから、状況が一変。彼らの飼う老猫を巡り、町内は大騒ぎとなる。誰も猫に救いの手を差し伸べようとはしない中、吉岡と多恵子は…。誰もが身につまされる、ユーモアと愛情に満ちた人間ドラマ。文庫書き下ろし。
著者等紹介
藤谷治[フジタニオサム]
1963年東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。2003年『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』でデビュー。08年『いつか棺桶はやってくる』が三島由紀夫賞候補に、10年『船に乗れ!』(三部作)が本屋大賞第七位になる。14年『世界でいちばん美しい』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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