内容説明
弘法大師・空海から続く仏教の修行を重ねつつ、苦難を超えて一宗を興した稀有の仏教者の生を幅広い読者に向けて描いた本格評伝に、各界からの仏教学をふまえた達意の文章を収めた充実の書。「昭和の仏師」としても知られる真乗は、まさに人々の心に仏を刻む生涯を送ったのである。
目次
真乗、その生涯と思想
「三宝礼賛」
やさしい言葉で、やさしい心を伝える
涅槃の風光―仏へのみち
遇い難き人
真乗の涅槃経―真如の実践
混迷の時代のひとつの燈火―文庫版あとがきにかえて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
45
ざっと読みました。なんて多彩で苦難に満ちた人なんだ!私は真如苑知らずですが、空海から密教は勉強していて、最近悩むことが多かったら、知り合いに実は真如苑の信者が多いことに気が付き、こちらを接心してきただきました。さらっとしか読んでいないけれど、やはり教祖・開祖は並外れた人が多い。お子さんを二度亡くされたという衝撃を思うと胸が張り裂けそう。。2017/03/20
本命@ふまにたす
2
昭和期の宗教家、伊藤真乗についての一冊。評伝を中心とした文章が収録されているが、特に評伝は落ち着いた筆致で書かれており、ボリュームもあるので、読み応えを感じた。2022/05/08
オキャベツ
1
【きっかけ】父【感想】教祖はよくても、、、。/超常現象を特別視しない。【追記】我が子をまつる自然さ。2021/02/19
荒野の狼
0
真言宗の流れを汲む昭和に入って設立された密教である真如苑の開祖・伊藤真乗について書かれた本です。本の大半は、詩人の城戸朱理により真乗の生涯と思想が語られています。参考資料は真乗が書いた真如苑のバイブルともいえる“一如の道、” 真乗が拠り所をおいた“大般涅槃経”のみならず、その他の諸経典や、直接真乗の親族を知る人物の証言と広範に網羅されています。2008/11/21