内容説明
あの「結婚物語」からはや二十五年、陽子さんと正彦さんが、銀婚式を迎えることに。二人で飼った猫のこと、こだわりの家を建てるに至った顛末、そして得られなかった子供のこと…。結婚生活を振り返りつつ、陽子さんはどんな銀婚式を迎えるのか。結婚生活の楽しさ、喜び、そして少しのほろ苦さを描く長編。書き下ろしあとがきエッセイ付き。
著者等紹介
新井素子[アライモトコ]
1960年東京生まれ。立教大学独文科卒業。高校時代に書いた『あたしの中の…』が第一回奇想天外SF新人賞佳作を受賞し、デビュー。81年『グリーン・レクイエム』、82年『ネプチューン』で連続して星雲賞を受賞、99年『チグリスとユーフラテス』で日本SF大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅわ
59
あの「結婚物語」から25年。こどもの事、哀しい別れ、マイホーム(書庫!?)新築…いろいろ乗り越えながらもあいかわらずな二人の物語です。 単行本で読んでたので、ひさびさの再読…やっぱり面白かったし、いろいろと考えさせられました。文庫化に際し、新しいあとがきに差し替えるのが素子さんスタイル?でしたが、今回は単行本の時のあとがき+新しいあとがきが追加。そのへんの事情が笑えます。旦那様の定年=いっぱい一緒にいられる時間ができる…を楽しみにしている素子さん、かわいい♪ 『金婚物語』も『定年物語』も楽しみに待ってます2015/06/11
はなん
30
文庫版は初読だけど単行本で読んでます、の本)帯でしみじみ。。幸せ度がとても高いことを再確認する。物語は前回読んだとき同様に長い時間が経っていることを感慨深く思うとともに、今回は去っていった人々にまたしんみりとする。単行本発売の後、お母様の訃報も教えられたからだろうけれど(@素子さんの)力さんや光子さんが元気だった結婚物語や新婚物語が恋しくなり懐かしくなる。自分の歩いてきた時間と共に。文庫版のあとがき。25年と言わずその前にまた、お会いできるのならばそれはとても嬉しいです。と言って、いいのだろう、な。2014/11/10
活字の旅遊人
27
「結婚物語」、「新婚物語」の続きが出ていたという事実を、読書メーターのお陰で知ることができた。「そんで、」をはじめとする接続詞の使い方や、体言止め、自己ツッコミ、、、全てそのままの懐かしさがあった。25年分の様々な日常が綴られているが、陽子さん(著者モデル)の発想や行動にかなり共感できる40代後半男性である自分が少し怖い。本棚の家が欲しい人、このサイト内には多いのでは?また、表紙イラストも前2作と同じ方ですね。出版社は替わっても、こうした作り方をしていただいて嬉しい。かつての愛読者狙いと分かっていても。2021/01/02
はやしま
27
えっと、感想です。そうかぁ、「結婚物語」からもう25年か。あぁファージはどうしてたのか気になってたのよ。いい猫だったよね。陽子さんたちは不動産運いいよね。新居は図書館の上に居住空間作ったような家ね。傍若無人な冷蔵庫はもういないのね。あの矍鑠とした校正者のお母さんも年をとったんだね。正彦さんは働きすぎだよ。体に気をつけてほしいな。年齢のせいか「生老病死」が(生はちょっと残念だったけど)ある内容だったね。銀婚式の日に二人の来た道を振り返ってくれてありがとう。また会えるのを本当に楽しみにしてます。2015/11/12
ゆう
11
結婚物語から25年。懐かしい。懐かしすぎる。猫のファージが亡くなって、陽子さんのお父さんがパーキンソン病になっていたのは衝撃。 25年も経ったらいろいろあるよね。 それにしても、1階が全部本棚の家って凄すぎる。ちょっとした図書館だから、近所の人に本を貸しても良さそう。次は介護物語と金婚式物語。いつになるかわからないけど、今から楽しみに待っていよう。2021/02/06