内容説明
鉄をも溶かす“炎の魔法”、密室に現れる人魂、過酸化水素水を用いた爆破予告、青酸カリによる毒殺、そしてコンプライアンス違反を訴える大学での内部告発など、今日もMr.キュリーこと沖野春彦准教授を頼る事件が盛りだくさん。庶務課の七瀬舞衣に引っ張られ、嫌々解決に乗り出す沖野が化学的に導き出した結論は…!?大人気シリーズ第二弾。文庫書き下ろし。
著者等紹介
喜多喜久[キタヨシヒサ]
1979年、徳島県生まれ。東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了。現在は大手製薬会社の研究員として勤務。第九回「このミステリーがすごい!」大賞にて優秀賞を受賞(原題「有機をもって恋をせよ」)。2011年受賞作を加筆した『ラブ・ケミストリー』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
279
すでに「3」も出ているので、つん読の「2」をあわてて読む。第1巻ですでに慣れた世界なので、すらすらと読めて、大変おもしろく読了しました。いわゆるキャラが立った世界ですね。堅物で面倒くさがり屋、という印象の沖野先生にも「おや?」という変化が……。これだからシリーズものというのは目が離せない。しかしまあ、いろいろと考えますね。唯一化学知識がなくても、何となく見当がついたのが第4話。とはいっても、さらなるヒネリについては、さすがに見破れませんでした。これだからねえ、大学という世界はいろいろあるもんだと。2015/07/16
mae.dat
262
第2弾。5話連作短篇。それ、大学生庶務職員の仕事ちゃう。って依頼をオールカマーで受け入れる七瀬さんとそれに巻き込まれ、振り回される探偵役の沖野せんせーとのコンビな化学ミステリー。結末はどれも優しく安心( ¨̮ )。誤解されやすい、推理ものテンプレートに対する今回の教え・学び。青酸カリは無臭。胃の中で分解されてるとシアン化水素になる。それがアーモンド臭の要因。但し、ローストアーモンドの香りでは無く、収穫前の花や実の香りで、香ばしいと言うより甘酸っぱいそう。今後も毎回ネタがあるのかなぁ(*˙˘˙)。2024/10/19
takaC
190
化学と関係あるようなないような感じの事件簿風短編集。これを化学探偵と呼んではいけないような気がするがまあいいか。シリーズ基本設定が概ね固まったみたいだから量産ヨロシクよしひささん。2014/11/20
yu
142
Kindleにて読了。シリーズ2作目。さくさくと読める!2019/09/15
た〜
135
入手が遅れて4巻の後になってしまった。このシリーズの中では市場野茂白かった。シリーズ初期の勢いとこなれてきた人物像のバランスが一番良かったように思う。しかしこの作者の作品は長編のほうがじっくり読めて好みだな。2016/10/19