出版社内容情報
三国時代に比肩する群雄割拠の時代、天下に乱立する英傑と鮮やかな戦いを重ね、頂点にのぼりつめた劉秀。天性の将軍・光武帝の躍動の日々を雄渾の筆で描く!
内容説明
王莽の暴政に耐えかねた兄とともに挙兵した劉秀。次兄、姉ら、肉親を喪いながらも、官軍との熾烈な戦いを重ねる。鮮やかな戦いぶりと、その叡智に引き寄せられるように、劉秀のまわりには多くの武将、知将が集まり始め…。古代中国の精華・後漢を建国した名君、光武帝・劉秀の天下統一の戦いの日々を描く!
著者等紹介
宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
昭和20(1945)年、愛知県蒲郡市に生まれる。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。その後帰郷、執筆活動に取り組む。平成3年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。5年『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、12年には第三回司馬遼太郎賞、13年『子産』で吉川英治文学賞、16年菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふじさん
86
一族の存亡を賭け、王莽の暴政に耐えかねて兄とともに挙兵した劉秀。次兄、姉等多くの肉親を喪いながらも、官民との熾烈な戦いを重ね、常識の裏を突く天才的な戦術で、官軍の大軍を昆陽の戦い破り、天下にその存在が知られることになる。同時に、同じ志を持った兄を更始帝の近臣の謀略で失うことになり、政権中枢からは遠ざけられる。だが、劉秀の周りには、彼を慕う多くの武将や智将が集まり始め、次第に天下統一への道が見えてくる。王莽なき後、更始帝や劉子輿が天下を動かすことになるが、じっと我慢の日々は続く。難しいが読み応えは十分。 2023/10/02
はっせー
74
面白かった! ここから劉秀が大きくなると予感がした! 文章も分かりやすくスラスラ読めた! 続きが気になる! 次で終わってしまうのが寂しいと感じている2019/01/17
KAZOO
74
宮城谷さんは人柄のいい人物が好きなようで今まで読んできたものの主人公がほとんどそのような感じです。この物語でも劉秀はそれなりの人が自然に集まってくる人柄のようです。王莽を打倒しようとしますがこの巻では、近しいものが死んでしまい艱難辛苦の状態に陥ります。その中でも一縷の光を見出していきます。2015/08/06
姉勤
39
建国の英雄を悪く書く「国書」は存在しないだろうし、前王朝の皇帝を良く書く「史書」も。加えて"白髪三千丈"の国である。とはいえ、あの広大な土地を平らげた人物である。才能や人徳では説明がつかない功績の一つとして、寡兵にて百万の軍を破った事と、その大功績を疎まれての決死の逃亡劇からの逆転は、奇跡の天丼に近いが、数千万の人間の人生に影響する人物なら、常識などクソの役にも立たないだろうと「新」の王莽が死に、各地で皇帝を僭称する者達が立つ中、後に光武帝となる劉秀の残りのドラマは下巻へ。2023/04/15
紫陽花
38
幾度となく絶体絶命のピンチを迎える劉秀。耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ。決断は早く、どんな危難に直面しても徳を尊んだ行動をする…。そういった行動が結果として自分を助けることとなります。とても真似できませんが、このような人物でありたいです。下巻に進みます。2021/05/25
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