出版社内容情報
日本社会の構造や日本人の心情のと切り離せない二つの感情――義理と人情。本書は、西鶴、近松などからその関係を辿り、変遷を読む
内容説明
日本社会の構造や日本人の心情の秘密を解く鍵である義理と人情。しかしその正体をつかむのは難しい。「義理と人情の板挟み」といえば、両者は対立するが、「義理人情を解する」では必ずしもぶつかり合うものでもないだろう。本書では、この二つの心情の形成と変容を丁寧に辿り、日本人とは何か、という問いに迫る。
目次
1 「情と共感」の文化―日本的ヒューマニズム
2 義理の構造―個別主義的社会の人間関係(義理とは何か;義理的事実と義理の観念)
3 義理と人情の文学―『武家義理物語』から『人生劇場』まで(西鶴にみる義理と人情;近松にみる義理と人情;近松以後(1)―浄瑠璃の世界
近松以後(2)―人情本と読本の世界
明治以後―泉鏡花と尾崎士郎)
著者等紹介
源了圓[ミナモトリョウエン]
1920(大正9)年、熊本県生まれ。1948年、京都大学文学部哲学科卒業。日本女子大学教授、東北大学教授、国際基督教大学教授を歴任。現在、東北大学名誉教授。日本学士院会員。歴史学、とくに、近世日本思想史が専門(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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