出版社内容情報
牧野伸顕、河上徹太郎、中村光夫、石川淳、D・キーン、吉田茂……
生きる勇気を与えてくれる友達がいることの喜び――。
生きる勇気を与えてくれる、友達がいるということの喜び――生涯に出逢った友達のことを順番に綴る交遊録。幼少の頃から親しみ、尊敬してやまなかった祖父・牧野伸顕、ケンブリッジ留学時代の恩師・ディッキンソンとルカス、文学の師・河上徹太郎はじめ、中村光夫、横光利一、福原麟太郎、石川淳、D・キーンら文士達、そして父・吉田茂。時間の流れの中で、成熟してゆく友情を見事に描いた名エッセイ。
池内 紀
吉田健一の『交遊録』は日本語で書かれた人物エッセイのなかで、とびきり個性的で、そしてもっとも優れたものだろう。あとにも先にもこれに並ぶものが二度とあらわれるとは思えない。一つには書き手の条件とかかわっていて、当然のことながら、資質、才能、人物を見る眼が必要である。いま一つには――こちらがより大きな理由だが――書かれる側の条件と関係していて、一人の人間が生涯に、これだけ書くに値する人物と出くわすなど、まずありえないことだろうからだ。――<「解説」より>
※本書は、1993年6月新潮社刊『吉田健一集成3』を底本としました。
吉田 健一[ヨシダ ケンイチ]
著・文・その他
内容説明
生涯に出逢った友達のことを順番に綴る交遊録。幼少の頃から親しみ、尊敬してやまなかった祖父・牧野伸顕、ケンブリッジ留学時代の恩師・ディッキンソンとルカス、文学の師・河上徹太郎はじめ、中村光夫、横光利一、福原麟太郎、石川淳、D・キーンら文士達、そして父・吉田茂。時間の流れの中で、成熟してゆく友情を見事に描いた名エッセイ。
目次
牧野伸顕
G・ロウェス・ディッキンソン
F.L.ルカス
河上徹太郎
中村光夫
横光利一
福原麟太郎
石川淳
ドナルド・キイン
木暮保五郎
若い人達
吉田茂
著者等紹介
吉田健一[ヨシダケンイチ]
1912・3・27~1977・8・3。批評家・作家。東京都生まれ。ケンブリッジ大学中退。外交官の父吉田茂(後の首相)の任地に従って中国、フランス、イギリスで育つ。1931年、大学を退学して帰国。ポーやヴァレリーの翻訳から文学活動を開始し、39年、中村光夫らと同人誌「批評」を創刊。戦後は翻訳、評論、随筆と一挙に幅広い活動を始め、言葉による表現の重要性を唱えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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