出版社内容情報
生と死のあいだ、此岸と彼岸をただよう永遠の愛のの物語(「ぶるうらんど」第36回泉鏡花文学賞受賞作)に、異国を旅する三つの幻想奇譚をあわせた傑作集。
内容説明
生と死のあいだ、此岸と彼岸をただよう永遠の愛の物語(短編連作『ぶるうらんど』第36回泉鏡花文学賞受賞作)に、異国(スペイン、アマゾン、カシミール)を旅する極彩色の幻想奇譚集『ポルト・リガトの館』をあわせて傑作幻想小説集。
著者等紹介
横尾忠則[ヨコオタダノリ]
1936年(昭和11)、兵庫県生まれ。美術家。1972年にニューヨーク近代術館で個展。その後もパリ、ヴェネチア、サンパウロなど各地のビエンナーレに出品するなど世界的に活躍する。2006年パリのカルティエ現代美術財団での個展など、海外での発表が多く、国際的に高い評価を得ている。近年は、東京都現代美術館、京都国立近代美術館、金沢21世紀美術館、国立国際美術館など、国内の美術館であいついで個展を開催。1995年に毎日芸術賞、2001年に紫綬褒章、2011年に旭日小綬章、同年度朝日賞など、受賞・受章多数。2012年、神戸に横尾忠則現代美術館開館。2008年『ぶるうらんど』で第36回泉鏡花文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あいちょ。
7
やっぱり横尾サン素敵だわ(*´▽`*)2014/05/21
Roti
4
正直、はじめて横尾忠則の小説を読んで、彼の描くポスターや絵画のポップで前衛的な印象と、小説で表現する精神世界の色調との差には驚いた。しかしその文章で表現される此岸と彼岸の世界のなかにもサブカルチャーの要素や旅の記憶がトッピングされ、また作者の家族観や友好関係も文章の中から垣間見れ、人となりがよく表れている。小説に出てくる三島由紀夫や寺山修司、澁澤龍彦の乗った彼岸バスの中の会話だけでも小説になるだろう。2013/10/28
いのふみ
1
幻想、死後の世界、夢。心地よいようでも、不気味なようでもある、言葉に表せない不思議な空間。ちなみに、自分のことを名前で呼ぶダリが超印象的。2018/05/11
りんふぁ
1
泉鏡花賞受賞作品。猫本屋に載っていて、気になり借りた。読んでビックリ!こんなに霊界をきっちり書いてるなんて。霊界ならでは、の、あるある現象が愉しかった♪2015/02/28
とねりこ
0
文藝春秋の単行本の「ぶるうらんど」を読んだので、この文庫本の内容とは違うかもしれない。瀬戸内寂聴さんと横尾忠則さんの対談を読んでこの本を知った。横尾さんの死生観を基に創作されたお話。その対談を読んでから読んだのですんなり話が入ってきた。4つのお話から構成されていて、それぞれの話は絡み合っている。死後の世界は夢で見るような世界なのかな、という私のイメージと合致している本だった。2022/11/14