中公文庫<br> ニセ札つかいの手記―武田泰淳異色短篇集

個数:
電子版価格
¥859
  • 電書あり

中公文庫
ニセ札つかいの手記―武田泰淳異色短篇集

  • ウェブストアに4冊在庫がございます。(2024年04月16日 22時28分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122056831
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

一日おきに三枚ずつ渡されるニセ札をつかうことで「源さん」との関係を保とうとする私。しかし、その「ニセ札」が「ニセ」でなかったとしたら…。ニセ物と本物の転換を鮮やかに描く表題作ほか、視覚というテーマをめぐる不気味な幻想譚「めがね」など、戦後文学の旗手、再発見につながる七作を収める。

著者等紹介

武田泰淳[タケダタイジュン]
明治45(1912)年、東京・本郷の潮泉寺住職大島泰信の次男に生まれる。旧制浦和高校を経て東大支那文学科を中退。僧侶としての体験、左翼運動、戦時下における中国体験が、思想的重量感を持つ作品群の起動点となった。昭和18年『司馬遷』を刊行、21年以後、戦後文学の代表的旗手としてかずかずの創作を発表し、戦後文学に不滅の足跡を残した。51(1976)年10月没。48年『快楽』により日本文学大賞、51年『目まいのする散歩』により野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

YM

51
装丁買いです。クラシックな黒ぶち丸めがねにダンディーな口髭(高橋幸宏みたい)+猫さん。こんな風に年取りたいなあ、それだけの動機で恥ずかしながら著者のことは全然知りませんでした。本書で大島渚監督、白昼の通り魔の原作者と知ってビックリ!表題作はオフビートな人間ドラマでしょうか。ニセ札を渡す人と、それを使ってお金にかえる人のお話。ニセ札というニセモノを通じて、ほんとのつながりを求めてる。でもニセモノゆえに交わることができない。ちょっとずれたとこがおもしろい。ラストもさわやかで、すきな感じでした。2014/11/14

藤月はな(灯れ松明の火)

23
ミステリー、下品なラブコメ、百合、SF、パニックものと盛りだくさんの「「ゴジラ」の来る夜」は「動物農場」も描かれていた平等とは異なる、権力もなく、本当に平等であるが故の凶暴さを描きながら世界の終末と旧約聖書めいた結末になっている予測のつかなさが凄かったです。強姦魔とその家族や関係者の関係から「恋愛」を描いた「白昼夢の魔」、未必の事件から故意の殺意への転換と結末が印象深い「空間の犯罪」も良かったです。眼鏡なしの世界の壮大さと美しさにハッとさせられた「めがね」で紹介されていた「心眼」は一度、観てみたいです。2013/01/14

Syo

14
ちょっと古すぎたか2023/12/15

ハチアカデミー

14
C+ 武田泰淳はひとをニヤリとさせるのが上手い。腹を抱えて笑うのではなく、「ふっ」とか「へっ」とか。それは泰淳のめがねに秘密があるに違いない。日常も、新聞やテレビのニュースも、小説や映画も、そのめがねを通して見ることで、普通ではない小説に仕立てられる。泰淳のあまり知られていない短編作品を集めた本書では、泰淳めがね効果によるおかしさを堪能することができる。にせ札を使ううちに、本物のお札すらにせさつのにせものとなってしまう表題作を始め、本物と偽物、事実と嘘が転倒する作品も多い。大傑作『富士』の変奏曲集である。2012/09/30

YO)))

13
猫ジャケが素敵すぎる.奇妙な味,と呼びたくなるような,どうにもすっきりしない,だがそれ故に後を引く味わいの七編.メガネ好きには堪らない「めがね」,掛けたり外したりの視界のコントラストが映し出す,或いはぼやかす,儚く薄幸な男女の愛.不条理な運命に導かれるようにガスタンクを登る男を描いた「空間の犯罪」も,ペーソスと幻想味が滲み出ていてよい.表題作の主人公は,ギター弾きというのもあって,なんだか深沢七郎みたいだと思ったりもした.2013/02/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/5245119
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。