中公文庫<br> 北壁の七人―カンチェンジュンガ無酸素登頂記

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中公文庫
北壁の七人―カンチェンジュンガ無酸素登頂記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 323p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122056695
  • NDC分類 292.58
  • Cコード C1195

内容説明

数々の危険な登山に成功し、最期は山に消えた小西政継。隊長としてヒマラヤ・カンチェンジュンガ(八五九八メートル)の最難関ルートである北壁の無酸素登頂を世界で初めて成功させる。その企画段階から登頂成功までの悪戦苦闘の一部始終を綴ったノンフィクション。山の素晴らしさ、恐ろしさを迫真の筆致で描く一冊。

目次

1 新たな冒険を求めて
2 選び抜かれた男たち
3 「がんばれカンチ」
4 川を渡り峠を越えて
5 厳冬の高所順応
6 未踏の北壁
7 苦闘の無酸素、八五九八

著者等紹介

小西政継[コニシマサツグ]
昭和13(1938)年、東京に生まれる。32年、山岳同志会に入会。42年、冬季マッターホルン北壁の、46年、冬季グランドジョラス北壁の登攀に成功する。さらに51年には、ヒマラヤ、ジャヌー北壁の初登攀を全員登頂と無酸素で飾る。59年、アウトドア用品の企画会社クリエイター9000を設立。平成8(1996)年9月30日、ネパールのマナスル登頂後、下山途中に遭難し、10月1日より消息を絶つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yamakujira

8
カンチェンジュンガ北壁の初登攀に成功した山学同志会隊の記録。初登頂でもなく、北稜も登られて、それでも北壁は初登攀と言われても、門外漢には価値がわからない。運に左右されるほど危険な場所に挑む勇気は、本人はいいとしても帰宅を待つ家族にはやるせないだろうな。それでも、登攀シーンは息づまる迫力を感じるし、彼らの情熱は伝わってくる。また、出発前の、企画、スポンサー探し、資金集め、物資の調達、運搬などの計画や行動の苦労とか、仕事と遠征の両立に困る隊員たちの苦悩とか、社会人山岳会の裏事情も興味深かった。 (★★★☆☆)2016/08/13

しーふぉ

8
世界第三位の高峰カンチェンジュンガの未だ攻略されていない北壁を、更に無酸素で挑む、小西政継をリーダーとする登山隊のノンフィクションです。この小西さんもこの登山の後、マナスルの下山途中に山に消えた。この命をやり取りに山男は魅力を感じるのだろうな。2013/07/04

Wisteria

6
前半の日本での準備の話は面白かった。考えれば当たり前でも、ヒマラヤに登頂するのにこんなに莫大な資金が必要とは考えた事もなかった。そこまでする価値があるという事なんだろう。後半の実際の登頂の記録は、素人の私には何が何やらで飛ばし読み。2017/08/14

つちのこ

5
1985年頃単行本で読了。メスナーを筆頭にヒマラヤの無酸素登頂が始まった頃、おそらくこの記録は当時を代表する先鋭的な登攀記録だったと記憶している。無敵のクライマー集団・山学同志会は山をやる私たちの憧れだった。

swshght

4
本書で特に面白いのは導入部だ。登山はもっぱら個人的な挑戦だと思っていたが、高度なレベルを要するものとなると、それは企業の「企画」として出発する。スポンサーの獲得や資金集めをはじめとして、遠征隊の組成、道具の調達、キャンプまでの道のりなど、「登山以前」にも様々な困難が待っている。加えて、登山家とスポンサーの力関係や仕事と登山の両立などの葛藤まで記されており、登山における困難が自然との対峙だけではないことが分かった。登山家を目指す者にとっては、「登山以前」や登山史の細かな記述は大いに参考になるのではないか。2012/09/21

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