中公文庫
餓鬼(ハングリー・ゴースト)〈上〉―秘密にされた毛沢東中国の飢饉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122055940
  • NDC分類 611.39
  • Cコード C1122

内容説明

「二、三年一所懸命働けば、一千年の幸せが続く」。毛沢東が掲げたスローガンの下、一九五八年に始まり六二年まで続けられた理想郷建設の試み「大躍進」は、餓死者三千万人を出す悲惨な結果に終わった。中国政府が長年公式にその存在を認めてこなかった悲劇の実態を豊富な資料と徹底取材で暴く。

目次

第1部 中国―飢饉の大地(飢饉の大地;立て!飢えたる者よ!;ソ連の飢饉;第一次集団化―一九四九~一九五八;偽りの科学、偽りの約束;毛沢東は飢饉を黙殺した)
第2部 大飢饉(飢饉の概観;河南省―嘘が生み出した大災害;安徽省―鳳陽について語ろう;その他の地域)

著者等紹介

ベッカー,ジャスパー[ベッカー,ジャスパー][Becker,Jasper]
1956年英国ロンドン生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジを卒業後、ミュンヘンのルートヴィヒ・マクシミリアン大学に学び、さらにロンドン大学大学院で現代中国を専攻。1985年から90年までガーディアン紙の北京特派員、天安門事件を詳細に報じる。その後二年間アジア問題研究家としてBBCに所属。95年~2002年、サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙北京編集長

川勝貴美[カワカツキミ]
早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。高等学校英語科元教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

14
20世紀における壮大な社会実験のレポート。朝日新聞言うところの「アジア的優しさの持ち主」や「子供好きなヨシフおじさん」等特定のイデオロギーに沿って国を運営するとどういう事になるか、がよく調べられている。と、諧謔に紛らわさねば感想を書くのが少々きつい内容。上巻ではソ連の失敗からその後を追う中国。人民公社の完成から農業政策の失敗。そして飢饉に至るまでが描かれている。内容はまあ・・・悲惨の一言。2012/07/23

ヨクト

13
衝撃の内容。毛沢東政権下における世界最大の飢餓。上層部では食べたいものを好きなだけ食べることができると思い、現場では究極の飢餓状態。屍肉を喰らい、親が子の、子が親の肉を喰らう。その絶望の咆哮は政府には届かない。彼らは盲目で、理想を語る。事実を受け入れるには虚栄心が強すぎる。そして、この事実が近年まで明るみに出ていなかったという衝撃の時代。2016/08/22

ののまる

12
もうほんとに、漫画のような。。。これ生き抜いてきた中国人民って、もう、、、しかもこれ、新中国建国から大躍進までのことであって、このあとまだ文化大革命がある、、、どんよりと下巻へ。2016/05/27

S

0
曾希聖が何を思っていたのか気になる。あと彭徳懐かっこいい。2013/03/02

産廃屋

0
4年間で餓死者3000万人を出したといわれながらも文革の影に隠れ、ろくに語られてなかった「大躍進」の実像を明らかにする。人肉食が常態化した極限状態の活写もすごいが、状況推移の説明もわかりやすい。佳品。2013/01/11

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