内容説明
警視庁に新設された広域捜査専任特別調査室、通称「SRO」。総勢7名の小所帯にもかかわらず5人がキャリアという、管轄の枠を越えた花形部署のはずが、その内実は訳ありだった。山梨で発見された白骨死体をきっかけに、史上最凶の連続殺人犯「ドクター」を追う調査員たち。警察組織の限界に迫る、新時代警察小説の登場。
著者等紹介
富樫倫太郎[トガシリンタロウ]
1961年、北海道生まれ。98年に第四回歴史群像大賞を受賞した『修羅の跫』でデビュー。伝奇小説、時代・歴史小説など、幅広いジャンルで活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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absinthe
257
これは面白い。 文の上手な作家じゃないね。でも謎の出し方解き方は良くできていると思う。(偶然に頼りすぎではあったが。)作家さん、クオリティにムラがあり、軽妙に見せようとするところは滑ってばかりで150Pまではつまらない話に思え、投げ出そうとしたが。200P過ぎるあたりからどんどん話が面白くなった。核心に迫るにつれ緊張が増していく。謎が暴かれていく過程が面白い。大好きなスケルトン探偵をちょっと思い出した。是非続巻も読みたい。2019/01/21
おしゃべりメガネ
159
好き嫌いがハッキリ別れてしまうジャンル(内容)かと思いますが、自分は完璧にハマり、一作目を読み始めた時点で、即当時最新刊の4作目まで買い揃えてから、再び読み始めました。完全に寝る間も休む間も惜しみ、読みふけったのは久しぶりだった作品です。かなりスプラッターに近い、エグい表現もあるので苦手な方には無理してオススメできません。勢いのある小説を求められてる読者さんには間違いなくオススメできます。どうやら映像化も決まり、知名度があがりそうですが、個人的には映像化せずにコアなファンを大切にしてほしい作品でした。2012/02/04
いおむ
117
面白かった。チームで動く刑事物というか捜査物は小説では初めてでした。コンビ物はあるかな?富樫倫太郎の文章は《軍配者》シリーズを少し読んだのでその読みやすさは経験済み。むしろ時代物よりは現代にあう文章だと思いました。『SRO』1巻は登場人物たちの紹介を絡めたエピソードから、後半一気に犯人を捕まえるまでの2部構成。読みやすさと展開の早さが相まって、ストレスなく読み終わり楽しめました。じっくりとした読みごたえを期待するとあっさりしすぎている気もしないではないですが、シリーズ物だしこれは丁度いい。2巻も行きます。2019/04/29
かぷち
75
面白すぎて一気読み!直前に読んだスーパードライな警察小説と比べると天と地の差と言ってよいほど軽いんだけれど、その軽さが今の私にはちょうど良かった。歯が抜かれ指を切断された白骨死体の謎を警視庁に新設されたチームが追っていく、という海外ドラマのような展開。とにかくテンポが良くて(映画でいうとカット割りが多い)スイスイ読めるし、主要キャラ7人がみんな癖あり訳ありで覚えやすいのもグッド。フィクションの読み物なんだし、リアルさじゃなくて軽妙さを求めてるんだよねって人にオススメ。これはシリーズ追いかけたいな。2025/01/14
MASAオレンジ95%
73
シリーズ1作目。ある重要な局面での偶然は出来過ぎだけど、そこまでのSROチームが結束していく流れ、事件の真相に迫っていくところが凄く良かった。犯人を追い詰めた後の展開も今後への布石となりそうで、続編に期待を抱かせる作品だ。2016/05/05
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