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中公文庫
雨の匂い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122049246
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父の面倒を一人でみる大学生・村尾柊一。彼は善意より殺意を必要とした……。必死だけど可笑しく、優しいくせに傷つける、著者真骨頂のとにかく切ない物語。

内容説明

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。塗装工だった祖父の代理で、ある家の塀塗りを引き受けるが、同じ頃、謎めいた少女・李沙と出会って関係を深めていく。やがて町内で放火事件が発生し…。降りしきる雨の中で育まれていくのは愛か、殺意か。著者真骨頂の切ないミステリー。

著者等紹介

樋口有介[ヒグチユウスケ]
1950年(昭和25)群馬県前橋市生まれ。88年に『ぼくと、ぼくらの夏』で第六回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

50
何とも言えない読後感。主人公の柊一は、暫く前に読んだ【ピース】の彼に似ている。手際良く仕事をこなし、料理上手、人当たり良し。でも心の中には大きな闇が巣食っていそうだ。次々と登場する男女も、本当の事を言ってるのか、嘘ばっかりなのかよくわからない。彼らの言葉の応酬、心理戦も重なる程に、お互いの距離を増すだけのように感じる。幾つかの事件、何でこうなるのか、単純な私にはわからない。ラストまで読んで私のモヤモヤ感は頂点に達した。これも【ピース】と同じだ。2013/10/15

mr.lupin

39
以前に読了した著者の「ピース」がメッチャ面白かったから、今回も期待をして手に取ってみた。癌で入院中の父と自宅で寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々を過ごす大学生の柊一。丁寧な描写で読みやすかったが、全体的に陰鬱なイメージで、結局何を訴えたかったのか正直理解できなかった。それぞれのキャラは個性的であったが、うまくそのキャラを受け入れる事ができなかった感があるかな。また他の作品に期待をしよう。 ⭐⭐⭐★★2023/05/06

はらぺこ

35
何と無く理解は出来る気がするが主人公の感情の無さが気色悪いし気分が悪かった。 警察側からの小説やと穴だらけの犯行に感じる。穴が無くても色んな接点で怪しまれる気がするので余計な事をし過ぎちゃうかなぁ?人生を捨てたって事かなぁ?自分の読解力では分からん。2011/01/02

モルク

10
祖父の介護、癌で余命いくばくもない父親の看護、家事もこなし、祖父の仕事であった塗装もこなす。いろんな人から頼りにされる柊一。感情を顔に出さず淡々としているが実は周りには大きな事件がいくつか起こる。しっとりとした描写といろいろな匂いの混じった情景に、こちらまでたいしたことじゃないと思わせる。ただ、あくまで暗い。2016/02/23

MOKIZAN

6
時間の流れが、主人公の感情が淡々としています。読み終えても、おきたことの重大さに気づかぬ程淡々と。そして、今日も変わりごとなく過ぎているんだと思うと、うすら寒くも感じます。すごい小説なのかな。なぜこの題名なのか、暗示しているものもわかりませんでした。2015/03/29

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