出版社内容情報
相棒エイダルフに殺害容疑が
処刑は翌朝。最悪の状況下で
フィデルマは捜査を始めるが・・・・・・
〈フィデルマワールド〉長編第9弾!
巡礼の旅に出ていたフィデルマは、良き友であるサクソン人の修道士エイダルフが殺人罪で捕らえられたとの手紙を受け取り、急ぎラーハン王国に向かった。ラーハンはフィデルマの兄が治めるモアンとはもめ事の絶えない隣国。どうやらエイダルフは12歳の少女に対する暴行と殺人の容疑で捕まったらしい。既に処刑は翌朝に決まったと告げられたフィデルマは、なんとか処刑を延期すべく事件の捜査を始めるが……。人気シリーズ最新作。
内容説明
巡礼の旅に出ていたフィデルマは、良き友である修道士エイダルフが殺人罪で捕らえられたとの知らせに、急ぎラーハン王国に向かった。ラーハンはフィデルマの兄が治めるモアン王国とは揉めごとの絶えない隣国。どうやらエイダルフは12歳の少女に対する暴行と殺人の容疑で捕まったらしい。処刑は翌朝だと告げられたフィデルマは、彼の無実を証明すべく事件の捜査を始めるが…。
著者等紹介
田村美佐子[タムラミサコ]
1969年生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士前期課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
40
今回も初っ端から旅籠で「あなたたちがちゃんとしたもてなしをしなければ法で裁かれますよ」とガツン。だからさ、そういうのはね、「私達旅で疲れているので、少しのもてなしを頂ければ幸いです」と下手に出ればうまくいくのに、骨の髄までお姫様気質だから仕方ないね。巡礼の旅に出ていたフィデルマは、良き友であるサクソン人の修道士エイダルフが殺人罪で捕らえられたとの手紙を受け取りラーハン王国に向かった。ラーハンはフィデルマの兄が治めるモアンとはもめ事の絶えない隣国。エイダルフは12歳の少女に対する暴行と殺人の容疑で捕まった。2023/04/13
mayumi
24
フィデルマシリーズ。今回はエイダルフが殺人罪で捕えられ、翌朝処刑されるという大ピンチ。最悪なことに物的証拠があり、目撃証言まであるという。エイダルフの無実を信じるフィデルマは事件の捜査を始める…というストーリー。いろいろと八方塞がりの事件。エイダルフの身を案じて涙をこぼすフィデルマが印象的。もちろん、そんなことで挫ける姫様じゃないので、下巻の大反撃を期待!2023/03/17
アカツキ
19
修道女フィデルマ9作目。フィデルマはエイダルフが逮捕されたと知るや急いで敵対的なラーハン国へ向かい、ローマ教会の「懺悔規定書」に従ってエイダルフは明日の正午に絞首刑が執行されることを知る。フィデルマは王との交渉の末、24時間以内に上訴できるだけの証拠を集めなくてはいけなくなり…。12歳の見習い修道女への強姦と殺人罪で逮捕されてしまったエイダルフ。目撃と物証があって絶体絶命と思いきや蓋を開けてみれば…。この裁判内容が外に漏れたらファルバサッハ司教はブレホンの資格剥奪待ったなしだと思うんだけど?2023/07/03
ぽんすけ
19
エイダルフ危機一髪の巻。やっぱりラーハンの人間は嫌いだわ。国王のフィーナマルはもちろんブレホンのファルバサッハが嫌いすぎてもう。それでもお前はブレホンなのかと小一時間説教したい。しかし本のタイトル上キリスト教が絡むのは仕方ないとしても、キリスト教やばすぎない?って思いの方がどんどん増していく。合理的で民主的な法体制をもつアイルランドが「懺悔規定書」に代表されるキリスト教原理主義に塗り替えられていく過渡期をまざまざと見せつけられてきつい。とりあえずエイダルフ逃げれて良かった。早く下巻を読んですっきりしたい。2023/05/22
カツイチ
14
なんにつけてもことごとく木で鼻をくくるような対応をするフィデルマ。さすがドーリーにして王妹、そこらの修道女とは違う、ごりっぱ!今回も冒頭から法律の知識をひけらかして宿屋の主人を恫喝。私が宿の女将ならスープと酒に唾を入れているな😬フィデルマ以上に変なのが、この修道院と修道院長。気になるのは、エイダルフの運命。下巻へ2023/05/05