中公文庫
昭和動乱の真相

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  • サイズ 文庫判/ページ数 554p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122047907
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1120

出版社内容情報

原敬首相暗殺から五・一五事件、共産党リンチ事件、二・二六事件、終戦……未曾有の動乱期に、内務省の要職を歴任した著者が、職責上知り得た重大事件の真相と関係者の素顔を明かす。近代史研究の必読書。

内容説明

五・一五事件、二・二六事件、太平洋戦争…未曾有の動乱期に警視庁初代特高部長、終戦時の内務大臣等の要職を歴任した著者が語る昭和史の“真相”。特高は国家主義者の取り締まりにも重点を置いていた、といった当事者でなければ知り得ない“事実”が昭和史の常識を覆す。

目次

中国革命の根源地広州駐在
国民革命軍の北京占領前後
昭和動乱の導火線ロンドン条約
三月事件
満洲事変と十月事件
桜田門事件、血盟団事件、五・一五事件
昭和動乱の背景
激動の中に立つ特高警察
「三二年テーゼ」とギャング、熱海、リンチ事件
神兵隊事件
二・二六事件の前奏曲
二・二六事件秘録
北、西田と二・二六事件
大川周明と北一輝
軍部の政治的勢力台頭
西安事件と第二次国共合作の進行
宣戦布告なき日中戦争
米内内閣と七・五事件
第二次近衛内閣と新体制運動
太平洋戦争
終戦時の真相
巣鴨での取調べ記録

著者等紹介

安倍源基[アベゲンキ]
明治27年山口県に生まれる。大正9年東京帝国大学法学部卒業後内務省に入り、沖縄県地方課長などを経て、15年警保局保安課に勤務。中国の広州、北京駐在を命じられ中国共産党などの調査研究に従事する。帰国後の昭和7年、警視庁の初代特高部長となり、二・二六事件等に対処する。その後、内務省保安課長から警保局長を経て12年警視総監に就任。企画院次長を経て、20年内務大臣(終戦時の鈴木内閣)となる。敗戦後A級戦犯容疑者として拘置され、23年釈放される。33年新日本協議会代表理事。平成元年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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feodor

1
内務省官僚としての安倍が、とくに警察官僚として初代特高部長を務めた中で、左翼・右翼両面に対する取り締まりの苦心、そして二・二六事件という大事件の勃発を含めて右翼系の事件を中心に見ていく。敗戦時の鈴木貫太郎内閣の内相も務めたため、終戦時の経緯なども詳しい。特高警察はゲシュタポのような秘密警察ではない、というあたりも強調されるが、ここはやや自己弁護的な面も強いかもしれないな、と割り引いて見てしまった。もう少し、内務省や特高警察について調べる必要があるかなあ。海軍善玉論には冷や水的なところはある本だった。2011/09/10

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