内容説明
舞踏会の日に渡された、亡き母の首飾り。その青い宝石は少女を女王の後継争いのまっただ中へと放り込む。自分の出生の謎に戸惑いながら父の待つ荒野の天文台に戻った彼女を、さらなる衝撃が襲う。―突然の変転にもくじけず自分の力で未来を切りひらく少女フィリエルの冒険がはじまった。胸躍る長篇ファンタジー、堂々開幕。
著者等紹介
荻原規子[オギワラノリコ]
1959年東京生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒。『空色勾玉』でデビュー、日本児童文学者協会新人賞を受賞。著書に、勾玉三部作となる『白鳥異伝』『縛紅天女』(赤い鳥文学賞受賞)のほか、『これは王国のかぎ』(産経児童出版文化賞受賞)などがある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
151
少女が主人公の幻想小説。 解説:坂田靖子、カバーデザイン:佐竹美保。 2014/04/24
けい
75
田舎に住む少女フィリエルが女王の生誕記念のお城の舞踏会に、あこがれを持って参加するところから物語が動き出す。今作ではフィリエルが自身の秘密を知り、進むべき道を知るところまでが描かれる。読み始める前から鉄板の面白さだろうと思っていましたが、やはり鉄板でした。舞台設定もまた鉄板。今後どんな物語が展開されるのか楽しみ。2014/01/26
七色一味
74
読破。これまた国産ファンタジーの代表格な作品ですが、読んだことなかった。この巻だけでは、まだ世界はふわふわと形が定まらない感じ。巻末の雰囲気からすると、帯の言葉から想像できるヒロイニックファンタジー的展開にはないんじゃないかとは思いますが、でも、続きが気になります。2014/03/21
ミュポトワ@猫mode
66
西の良き魔女1巻目。恥ずかしながら荻原規子先生の本を読むのはこれが初めてです。ファンタジー小説界の大家だとは認識しておりましたが、今までなぜか出会えず…そして、出会ったこの本も長い間積んでおりました。今年はまずは積み本崩しをしようと思い立っておりましたので、この機会に読んでみました。って、前置きが長くなりましたが、これ、めっちゃ面白いね!これは良い!正統派のファンタジーで最高!これが長い間楽しめるのはまさに僥倖と言わざるを得ない!これから続きを読むのが楽しみです!続けて2巻も読んでいきます♪2025/03/08
まつこ
66
久しぶりの少女小説。愉しい!田舎町の女の子が実は王の血筋で、父親は異端者。そして訳ありな幼なじみもいて、養母は優しくたくましい。設定だけでたまりません。弱気な面も見られる主人公フィリエルだけど、幼なじみルーンを思う気持ちの強さや飛び出す勇気、大人の発言の裏を見抜く聡明さを持ち合わせるとても魅力的な女の子。これからの成長も楽しみで、恋模様も見られそうで何ともワクワクする作品。唯一驚いたのはフィリエルを助けてくれた女王候補のアデイルが、女学校でBL小説を書いてる点。女子校ってそんなものなのか・・・笑2016/09/27